京都嵯峨野散策A・落柿舎  場所の地図

 嵯峨野散策の2回目は落柿舎です。落柿舎は、松尾芭蕉がその門人の中でも最も信頼を寄せていた向井去来(1651〜1704)の営んだ庵です。その閑寂な風情と、去来の篤実を愛した芭蕉は、合わせて三度も来庵、とりわけ元禄4年の初夏には長く滞在し、落柿舎を拠点として嵯峨嵐山の名所名刹を巡りました。その記録は名作『嵯峨日記』として遺されています。以来落柿舎は「俳諧道場」として世に聞こえ、今も風雅を愛する多くの方々に親しまれています。庭に柿の木が40本あり、その柿を売る約束をした後に、その柿の実が台風で一夜のうちに殆ど落ち尽くしてしまいました。と、落柿舎の名の由来を去来が記しています。
 なお、落柿舎のすぐ西隣には、嵯峨天皇の皇女の墓があります。

庵の門 本庵全景 本庵内部
本庵手水 次庵 開山堂
向井去来の句碑 嵯峨天皇皇女の墓 朱印
  ≪平成31(2019)年3月6日奉拝≫

釣月寺和尚の一日一題 話題提供 【平成31年3月31日(日):第2905号】