京都嵐山の古刹・鹿王院と法輪寺

 天龍寺の法堂を拝観後、人混みの多い嵐山渡月橋界隈から少し離れた所にある古刹2ヶ寺を訪ねました。少し離れるだけで人混みはへり、ゆったりと拝観ができる環境です。有名な天龍寺や渡月橋から少し離れるだけでこんなにも落ち着くのかと実感しました。

 鹿王院  場所の地図

 鹿王院は、天龍寺から東方向に500mほどのところにあります。足利義満が康暦元(1379)年に寿命を延ばすことを祈ってたてられた臨済宗の単立寺院で、正式名称を覚雄山宝幢禅寺鹿王院といい、京都十刹の第五の名刹です。本尊釈迦如来及び十大弟子は運慶作と伝えられています。回廊で結ばれた諸堂の間に枯山水の庭がひろがり、鎌倉将軍源実朝が宋から譜来した仏牙舎利を収めた舎利殿があります。

山門 枯山水の庭 本尊釈迦如来と十大弟子像
舎利殿 実朝が宋から譜来した仏牙舎利 朱印

 法輪寺  場所の地図

 法輪寺は、渡月橋の南200mほどのところにあります。和銅6(713)年に行基が開創、天長6(829)年空海の弟子道昌が本尊である虚空蔵菩薩像を安置し、法輪寺と称しました。真言宗の寺院で、山号は智福山です。‘十三まいり’の寺として有名で、数え年13の男子、女子が智恵と福徳を授かるために参詣におとずれます。人形塚、針供養塔などもあり、毎年10月15日に人形供養、12月8日に針供養が行われます。嵐山を望む高台にあるため、境内からは、渡月橋をはじめとする嵐山や嵯峨野の美しい眺望が広がります。

山門と参道 本堂 多宝塔
境内から見た嵯峨野一帯 境内から見える渡月橋 朱印
≪平成31(2019)年3月5日奉拝≫

釣月寺和尚の一日一題 話題提供 【平成31年3月26日(火):第2900号】