今月の掛軸 bW9−【一雨潤千山(いちうせんざんをうるおす)】
先代が集めた色紙シリーズの第2弾です。
先月と同様に現管長より二代前の荒金天倫(1920-1990)老師の書です。
「一雨潤千山」
6月 水無月(みなつき)の名句ということです。今8月ですのでやや時季が不適切ですが。
ひとしきりの雨によって、千もの山々が生き生きと潤う、の意味です。分け隔てなく降り注ぐ慈雨を釈迦の教えに例えた語です。有難い釈迦の教えは誰一人をも区別することなく、衆生すべてに等しく恵みを与えてくれます。しっとりとした静けさの中で植物が育まれ、新緑が一層冴えわたる澄明な景色が連想される句です。
≪平成30(2018)年6月9日撮影≫ |
釣月寺和尚の一日一題 話題提供 【平成30年8月5日(日):第2667号】