三河の秋葉信仰-火伏の神の系譜:岡崎市美術博物館 場所の地図
岡崎市美術博物館で、11月25日(土)から来年の1月14日(日)まで開催されている、表記展覧会に行ってきました。
展覧会の内容が、博物館のHPに次のように記載されています。
現代のような充分な消防設備のない江戸時代では、火災への恐れは今よりずっと強いものでした。火伏(防火)の霊験あらたかな秋葉山(浜松市)は、人びとの心の拠り所として信仰を集め発展していきました。
岡崎をはじめとした三河は、秋葉信仰が特に盛んな地域です。江戸時代には庶民は参詣する仲間である講を結成し、秋葉山への参拝者は途切れることがなかったと記録されています。そうした信仰の広がりを示すように、秋葉山への道を案内する地図やガイドブックも出版されています。また秋葉山は遠江を代表する名所でもあり、歌川広重・河鍋暁斎らが浮世絵に描きました。一方この地域に現存する多数の秋葉山常夜灯は、秋葉信仰が暮らしの中に深く根付いていたことだけでなく、岡崎の石の産地としての特徴を示しています。
近代以降は時代の変化にあわせて変容を遂げながらも、秋葉山への参詣や各地域での祭り、常夜灯への点灯などが続けられ、今なおその信仰の火を灯し続けています。
この地域を中心とする秋葉信仰の歴史がよくわかりました。昨年6月には、秋葉神社【第1877号】を訪れ、山深いあの地に壮大な本殿等の立派な建物に驚きましたが、この歴史と数えきれない信者に納得しました。
恩賜池側から見た美術博物館 | 博物館前のポスター | 展覧会入口に設置された撮影スポット |
≪平成29(2017)年12月22日撮影≫ |
釣月寺和尚の一日一題 話題提供 【平成29年12月23日(土):第2442号】