東福寺塔頭@
東福寺の廻りには塔頭寺院が25ヶ寺あります。今回は、その中で拝観可能な6ヶ寺を訪れました。今日はその内の3ヶ寺を紹介します。どこも魅力的な庭園がありました。
芬陀(ふんだ)院 場所の地図
雪舟が作庭した枯山水庭園である「鶴亀の庭」があるため、雪舟寺とも呼ばれています。元享年間(1321-24)に関白一条家が創建しました。また由緒ある茶室「図南亭」が有り、茶室前の東庭には、勾玉(まがたま)の手水鉢が残されています。。「芬陀」とは、白い蓮の花のことで、開祖の戒名からこの寺院名になったとのことです。
山門 | 南庭:鶴亀の庭 | 東庭と勾玉の手水鉢 |
茶室「図南庭」 | 茶室の丸窓から | 朱印 |
光明(こうみょう)院 場所の地図
明徳2(1391)年の開創。方丈前の庭園は、池泉式の枯山水で「波心の庭」といいます。州浜型の枯池に三尊石組を配し、背後にサツキやツツジを雲紋になぞらえて刈り込み、雲の上に茶亭「蘿月(らげつ)庵」があり、月が昇る姿を形どっています。
山門 | 波心の庭 | 波心の庭と方丈 |
茶亭「蘿月庵」 | 方丈より波心の庭 | 方丈の丸窓から |
一華(いっか)院 場所の地図
永徳2(1382)年に創建されました。 一華院の名は、「吾れ本と茲土に来たり、法を伝えて迷情を救う。一華五葉を開き、結果自然に成る。」という禅語がが由来です。
一つの華が五枚の花弁を開き、やがて自ら実を結ぶように、自分の心の華を開くという教えです。 五枚の花弁とは「ありのままを受け入れる心、純粋な心、分け隔てのない心、人を想う心、すべてはおかげさまといただける心。」をあらわしています。
本堂の南側が「依稀松(いきまつ)の庭」です。禅語に「依稀たり松の屈曲、彷彿たり石の爛班(らんぱん)」(大変よく似ているが龍ではなく曲がった松、斑紋は似ているがやはり虎ではなく石。)があり、これが語源になっています。ありのままのその姿を鑑賞してこそこの松は簡清に輝かしく在るのだ、と説いているとのことです。
北側には、平成28年10月に完成した「彷彿石庭(ほうふつせきてい)」があります。まだできたばかりですが、こちらも見応えがあります。
山門 | 依稀松(いきまつ)の庭 |
彷彿石庭 | 朱印 |
≪平成29(2017)年11月28日奉拝≫ |
釣月寺和尚の一日一題 話題提供 【平成29年12月4日(月):第2423号】