知多・大智院 場所の地図

 知多市にある大智院は、真言宗智山派の寺院で、正式名称を金照山清水寺大智院といいます。聖徳太子の開基で、本尊「聖観世音菩薩」、前立「馬頭観世音菩薩」を安置する名刹です。弘法大師の尊像は、めがねをかけているため、地域の人たちから「めがね弘法」と呼ばれて親しまれています。
 めがね弘法の由来は、わかさの広場HPに次のように述べられています。
 大智院には「身代(みがわり)大師」という、弘法大師の尊像が安置されています。なんとその身代大師はめがねをかけていて、次のような話が残されています。
 安政7(1860)年、伊予国(現在の愛媛県)からきた老翁が自分の目の病気を治そうと知多八十八ヶ所を巡っていました。老翁は盲目の上、眼球が飛び出ていたため、周囲の人に見られないようにと、ろうそくの炎でこがしためがねをかけていました。ここ大智院に訪れた際も、自分の目が治るようにと身代大師へ一心に祈りを捧げると、一瞬にして見えるようになったのです。しかし、老翁の目が見えるようになった代わりに、弘法様の左目には傷ができてしまいました。「身代大師」とは、弘法大師が知多巡錫のとき、大智院にて、「我を帰依する者、一切の罪を消滅し、諸の有情を安楽しらしめ、 業病難病を解脱す、福力常具足し、穀麦財宝ことごとく皆の意の如く得せしめ、悪業煩悩の心を開眼せしむべし」と 自らの尊像を残されたものといわれています。

山門 馬頭観音が祀られている堂宇 本堂
めがね弘法 樹齢千年の大樟 朱印
≪平成29(2017)年1月26日撮影≫

釣月寺和尚の一日一題 話題提供 【平成29年1月28日(金):第2113号】