春日大社  場所の地図

 春日大社は、中臣氏(のちの藤原氏)の氏神を祀るために神護景雲2(768)年に、この地に社殿が造営されました。現在のような規模が整ったのは平安時代前期のことで、境内には、朱塗りのあでやかな社殿が立ち、古来より藤の名所としても有名です。皇室の庇護に加え、庶民の信仰も厚かったため、数多くの灯籠が奉納されており、一之鳥居(重要文化財)から参道には数多くの春日灯籠が並んでいます。平成10(1998)年12月に「古都奈良の文化財」として世界遺産に登録されました。また、境内には春日大社国宝殿があり、国宝・重要文化財520点を含む約3000点を収蔵しており、定期的にその一部が公開されています。今回は、この国宝殿を見るために春日大社を拝観しました。拝観にむかおうとしていた時、参道への入場が規制されていました。丁度、新嘗祭(にいなめさい:新穀を神にささげて収穫を感謝し,きたるべき年の豊穣を祈る祭儀。)が10時から始まるところで、新嘗祭の司祭者一群が本殿に向かう姿を見ることができました。黄葉も見頃で、めったに見ることができない光景でした。国宝殿では、春日若宮おん祭での舞楽の演奏に用いられる日本最大の鼉太鼓(だだいこ)が見物でした。

世界遺産の石碑 一の鳥居 新嘗祭の司祭者と黄葉
灯籠が並ぶ参道 重要文化財 弥勒堂 拝殿
春日大社国宝殿 日本最大の鼉太鼓 朱印
≪平成28(2016)年11月23日撮影≫

釣月寺和尚の一日一題 話題提供 【平成28年11月25日(金):第2049号】