長野県駒ヶ根市:旧竹村家住宅・駒ヶ根市郷土館  場所の地図

 昨日紹介した光前寺から北へ500mほどのところに、国指定の重要文化財である「旧竹村家住宅」と市指定の有形文化財である「郷土館」が並んで建っています。入館料¥200を払うと両館が見学することができます。
 「旧竹村家住宅」は、駒ヶ根市内にあったものを、重要文化財に指定後、郷土の文化遺産をよりよく保存するために、駒ヶ根市が譲り受け、移築されました。移築工事は文化庁の指導のもとに行われ、綿密な調査に基づき、当時の姿に復原修理されたとのことです。竹村家は江戸時代には代々名主をつとめた家柄で、江戸時代中頃(約270年前)建てられたと推定されます。名主だけに許された式台を備え、外観も堂々として、これだけの大きさの民家は、当時村に1・2軒しかなかったと思われます。旧竹村家住宅はこの地方の江戸中期上層農家の典型として、貴重な民家であるため、国の重要文化財に指定されました。
 「駒ヶ根市郷土館」は、県内にも数少ない大正期の洋風建築で、駒ヶ根市役所の旧庁舎です。昭和46(1971)年秋に庁舎新築に伴い、庁舎の代表的な部分(延面積410.113m²)を現在地に移築し、郷土館として保存するとともに民俗文化財等が陳列されました。旧庁舎は大正11(1922)年に、旧赤穂村役場として、建築されました。開拓期の米国で発達した近世コロニアル様式を取り入れ、内部の装飾に近世ルネッサンス式を加味し、当時の役場としては斬新的で豪華なものでした。

旧竹村家入口にある納屋 旧竹村家住宅全景 土間
頑丈な梁 かみざしき うまや
郷土館全景 郷土館1階ホール 郷土館2階イベントホール
≪平成28(2016)年10月26日撮影≫

釣月寺和尚の一日一題 話題提供 【平成28年10月30日(日):第2023号】