名勝・天下の険 親不知(おやしらず)

 名勝・天下の険「親不知」は、かつて北陸最大の難所と呼ばれていました。断崖絶壁と荒波が旅人の行く手を阻み、波打ち際を駆け抜ける際に親は子を忘れ、子は親を顧みる暇がなかったことから「親知らず・子知らず」と呼ばれるようになったと伝えられています。
 現在はJR北陸本線、国道8号、北陸自動車道が通り、通行に支障は無くなりましたが、親不知記念広場の展望台から海岸線を眺めれば、当時の苦難が想像できます。また平成26年3月、親知不・子知不の一部が国名勝「おくのほそ道の風景地 親しらず」に指定されました。
 天下の険・「親不知」の海岸線、約10km間には、いくつかの名所ビューポイントがあります。そして東西のポイントに道の駅があります。

道の駅・親不知ピアパーク  場所の地図
 道の駅・親不知ピアパークは、全国初の海上インターチェンジである北陸自動車道「親不知IC」から車で2分の所にあります。大型無料駐車場を備え、親不知の魅力を満喫できる人気のドライブスポットです。糸魚川は、縄文時代のヒスイ文化発祥の地です。翡翠ふるさと館内には橋立ヒスイ峡から移設された世界最大102トンのヒスイ原石が展示されています。ピアパーク広場のシンボルとなっているミリオンは、全長6m、重量5トンの世界一のブロンズ製海亀像です。また、北陸自動車道の全線開通を記念し、その橋脚には世界的グラフィックデザイナー粟津潔氏による陶壁画が描かれています。食事処「レストピア」では、名物「たら汁定食」、「もずくそば」を食することができます。また、地元の名産品と各種グッズが揃っています。

食事処「レストピア」 ビアパーク広場のシンボル「ミリオン」 世界最大102トンのヒスイ原石
粟津潔氏による陶壁画「母なる天使」 道の駅 記念切符・表 道の駅 記念切符・裏

親不知記念広場  場所の地図
 国道8号線の一次改良の完成を記念してつくられた広場です。親不知ではこの展望台からの眺望が一番だといわれています。祈りを込めて建てられた母子像もあり、国道を往来する人々の安全を見守っています。

母子像 「天険断崖黎明」の標識 一番の眺望

親不知コミュニティロード  場所の地図
 天下の険克服のために払われた四世代にわたる道の変遷を一望できる散策スポットです。明治16(1883)年、断崖を削った街道が開かれました。その後、いくつかの改良を経て、昭和41年の国道8号天険トンネルの完成により使用されなくなり、遊歩道として使用されるようになりました。日本近代登山の父として名高い、イギリスのウォルター・ウェストンが明治27(1894)年に親不知を訪れており、この機縁からブロンズ像が設置され、毎年5月下旬に「海のウェストン祭」が開催されています。ウェストン像を過ぎて少し行くと左側上方の壁面に刻まれている「如砥如矢」の文字。砥石のように平らで矢のように真っ直ぐ通れるという意味で、街道開通の喜びを表したものです。

「四世代道暮色」の標識 ウェストンのブロンズ像 「如砥如矢」

道の駅・越後市振の関  場所の地図
 新潟県の西の端、富山県境の境川からわずか800mに位置しています。市振の関前面は観音菱の絶景、背面は日本海サンセットなどの景観に恵まれています。 情報ターミナル1階ではリアルタイムな道路の情報を提供し、2階は、雄大な日本海が望め、親不知の歴史を知ることができる展望展示室となっています。また、サービスエリア「市振の関」では食事と特産品や雑貨などの買い物ができます。

道の駅全景 道の駅 記念切符・表 道の駅 記念切符・裏
≪平成28(2016)年6月15日撮影≫

釣月寺和尚の一日一題 話題提供 【平成28年6月29日(水):第1900号】