妙心寺 塔頭寺院@

 塔頭寺院とは、大寺院の敷地内にある小寺院や別坊のことです。当初は、禅宗寺院における開山または住持の死後,弟子がその遺徳を慕ってその寺院敷地内に建てた小院をいいました。
 妙心寺の広大な敷地内には46の塔頭寺院があります。そのうち、3ヶ寺は常時拝観が、3ヶ寺は季節限定の拝観になります。今回、訪れたときは、春の特別拝観ということで全6ヶ寺を拝観することができました。
 今回は、北東部にある3ヶ寺を紹介します。

桂春院  場所の地図
 通年拝観できる寺院の一つで、本尊は薬師如来です。庭園が美しいとされる塔頭で、方丈の東南に築山があり、三方に四つの庭(清浄の庭・真如の庭・思惟の庭・侘の庭)があり、国の史跡名勝に指定されています。

山門 清浄の庭 真如の庭
思惟の庭 侘の庭 朱印 

大雄院(だいおういん)  場所の地図
 季節限定の塔頭寺院で、本尊は釈迦如来です。諸堂伽藍のうち、客殿と書院は享保11(1726)年に再建されたもので、庫裏は江戸末期に改築されました。客殿(現在は方丈として使用)の襖絵は、江戸末期から明治初期にかけて活躍した柴田是真の作です。また、坐禅の体験もできます。客殿から見る庭園は、妙心寺では珍しい池泉鑑賞式庭園で見応えがあります。

山門 方丈 池泉鑑賞式庭園
方丈の縁から見る襖絵 坐禅室 朱印

大心院  場所の地図
 通年拝観できる寺院の一つで、本尊は十一面観音です。庭園で有名な塔頭で、本堂の南庭は‘切石の庭’と呼ばれます。また、大書院前の‘阿吽(あうん)庭’は枯山水庭園で、白砂、奇岩、苔で竜がまさに天に昇ろうとする姿を表現していまするという

山門 本堂内部 切石の庭から祖堂をのぞむ
阿吽庭の左側 阿吽底の右側 朱印
≪平成28(2016)年4月22日奉拝≫

釣月寺和尚の一日一題 話題提供 【平成28年4月28日(木):第1838号】