助六寿司
葬儀当日の昼食は、斎場での待ち時間によく助六寿司が用いられます。
「助六寿司」の「助六」という名前の由来は、歌舞伎の人気演目「助六由縁江戸桜(すけろくゆえんのえどざくら)」からきているそうです。主人公の助六の愛人が、「揚巻」という名前の花魁(おいらん)でした。彼女の名前の「揚」から油揚げを使った稲荷寿司、「巻」から巻き寿司と洒落て、稲荷寿司と巻き寿司を組み合わせたものを助六と呼ぶようになったとのことです。(知らないと恥をかく食の常識より)
本来葬儀の近親者は、服喪期間(49日)中は、肉や魚貝類などの生臭ものを一切口にしないということでした。そして、肉や魚介類を使わない料理を精進料理と呼びます。
ということで、葬儀の当日は、肉や魚を使っていない精進料理の一つである、短時間で食べやすい「助六寿司」が用いられます。そして、服喪期間が終えて初めて食べる食事を精進料理を止める意味から「精進落とし」といいます。
近年の葬儀では、火葬終了後に「忌明け」を行い、その後は通常の生活に戻ります。そのため、葬儀、忌明け終了後に、近親者一同が会食することを「精進落とし」と呼んでいます。
≪平成27(2015)年11月20日撮影≫ |
釣月寺和尚の一日一題 話題提供 【平成27年11月22日(日):第1680号】