年忌法要(ねんきほうよう)

  法要には、初七日から七七日までの忌日法要と、一周忌から三十三回忌までの年忌法要があるということ、そして忌日法要については、詳しく【第1393号】でお話ししました。今日は、年期法要について取り上げます。
 年期法要とは、故人を偲び追善供養を行う事で、死後満一年目に一周忌を、翌年の二年目にを三回忌とし、その後死亡年を含めて数え、七年目に七回忌、十三回忌、十七回忌、二十三回忌、二十七回忌、三十三回忌まで営むのが一般的です。何年目という数え方をする場合は、年忌の数字より一年少なくなりますのでご注意下さい。すなわち、葬儀の年が一回忌、一周忌が二回忌、そして三回目の法要すなわち二年目が三回忌になります。三十三回忌を最後の法要とする場合が多く、そのため三十三回忌を「おとりあげ」とも読んでいます。

 一周忌から三十三回忌まで、次のような別名といわれがあるそうです。
 一周忌【小祥忌(しょうじょうき)】   残された者たちが「無事に1年間過ごせています」と報告し、一年間の無事を喜びあう
 三回忌【 大祥忌(だいじょうき)】   さらに一年後も無事を報告し、喜び合う
 七回忌【 休広忌(きゅうこうき)】   故人の霊魂が落ち着いて広く仏様の慈悲が行き渡る
 十三回忌【称名忌(しょうみょうき)】 一回り(12年)の無事を報告し、喜び合う。称名とは三宝の徳に感謝すること
 十七回忌【慈明忌(じみょうき)】   慈しみを明らかにする
 二十三回忌【思実忌(しじつき)】   本当の事を思い巡らす。仏様が修行をしていってやっと思いが実る
 二十七回忌【忍光忌(にんこうき)】 
 三十三回忌【本然清浄忌(ほんねんしょうじょうき)】  自然のまま、もとのすがたに昇華される

 写真のように、法要の日には、仏壇に霊供膳を供えます。菩提寺の住職は、年忌用の卒塔婆を持ってきます。その卒塔婆を、仏壇の前に供え、年忌法要のお経を唱えます。お経の最後に、参列者全員が焼香をし、仏壇前での法要が終了します。その後、卒塔婆をお墓に供えてお墓参りを、そして菩提寺のお寺参りを行います。

 年忌法要が、「3」と「7」のつく年に行なわれる理由について調べてみました。いろいろ諸説がある中、一つの説を紹介します。
 年忌法要は、本来は、毎年行なうべきことです。しかし、なかなか毎年、菩提寺の住職を呼び、親戚一同を集めて法要を行なうというのは大変なため、法要を行なう年を決めていきました。その年の決め方も、適当に決めたのではなく、仏教で大切にする数字になぞらえたと考えられます。その仏教で大切にする数字が、「3」と「7
」です。「7」は、私たちの迷いの姿である「六道」の世界を超えて悟りに至る、ということを暗示しており、そこから「6」を超える=「7」という数字が、迷いを超えるという意味で大切にされると言われます。「3」も同じく、「2」を超えるという意味です。「2」を超えるといいますのは、「有・無」「勝・負」「損・得」というような両極端に偏った考え方を離れ、中道の生き方をするということを意味します。中道と言うのは、仏教でさとりを目指す上で大切な考え方です。そこから、毎年は法要を勤められなくても、せめて仏教で大切にする数字のついた年忌だけは行おうということが習慣化し、「3」と「7」のつく年忌が行なわれるようになったということです。しかし、年忌法要で大切なのは、「3」や「7」といった数字にこだわることではなく、その数字に込められた「迷いを離れる道を歩む」ということです。亡き方のことを大切に偲ばせ、それを機縁として、普段なかなか触れられない仏法に触れ、自らの命や生き方について、深く見つめていくことが大事だと思います。【参考HP:インターネット寺院彼岸寺】

釣月寺和尚の一日一題 話題提供 【平成27年2月8日(日):第1393号】