京都・三十三間堂  場所の地図

 今日は、修学旅行では必ず訪れる三十三間堂です。京都駅から東へ約1.5kmほどのところにあります。
 三十三間堂は京都市東山区にある仏堂で、建物の正式名称は蓮華王院本堂といいます。同じ京都市東山区にある天台宗妙法院の境外仏堂であり、同院が所有・管理しています。そのため山号はありません。元は後白河上皇が自身の離宮内に創建した仏堂で、本尊は千手観音です。長いお堂は和様の入母屋・本瓦葺きの「総檜造り」で約120m、正面の柱間が33あるところから「三十三間堂」と呼ばれ、堂内には1001体の千手観音像が安置されています。お堂西側には、江戸時代から伝わる「通し矢」の射場があり、毎年正月(15日に近い日曜日)に成人を迎えた人たちの競技は、正月の風物詩になっています。また、境内の南側にある南大門と通称「太閤塀」と呼ばれる築地塀(ついじべい)は、ともに豊臣秀吉ゆかりの桃山期の気風にあふれた重要文化財です。

 三十三間堂の堂内には、中央の巨像(中尊)を中心に左右500体の「十一面千手千眼観世音」(通称千手観音)像【重文】が安置されています。その数に圧倒されると同時に、厳粛さをひしひしと感じます。また、観音像の前列と中尊の四方に位置する28体の仏像【国宝】がすわり、私たちにその神秘的なそして迫真的な姿をみせています。千手観音の厳粛さは、記憶に残っていましたが、この28体の仏像の記憶はありませんでした。今回拝観して、深く記憶に残りました。

南側よりお堂を望む お堂の中央部分 北側よりお堂を望む
お堂西側にある「通し矢」射場 南大門 太閤塀
≪平成27(2015)年1月6日撮影≫

釣月寺和尚の一日一題 話題提供 【平成27年1月17日(土):第1371号】