方広寺・開山像

 本山方広寺では、浜名湖花博2014開催記念として、開山尊像が3月15日(土)から6月15日(日)まで特別公開されています。昨日、本山に所用で登山した際に、本堂にてお参りしてきました。
 開山・無文元選禅師の尊像は、室町時代初期、印派の仏師による作と云われています。通常は開山堂内の厨子に納められていますが、今回600年の歴史の中で初めて開山堂の外に出ての特別拝観だそうです。
 無元元選禅師の経歴が下記のように尊像の前に示されていました。
 無文元選禅師(1323-1390)は、元亨3(1323)年2月15日、後醍醐天皇の皇子として、京都において誕生されました。7歳の時、乳母が亡くなった事をことのほか悲しまれたと伝えられております。父後醍醐天皇が崩御された翌年、暦応3(1340)年、18歳の時、京都の建仁寺において出家されました。貞和元(1345)年、元王朝末期の中国に渡られ、大覚妙智寺に古梅正友(こばいしょうゆう)禅師を訪ね、ここで修行を積み重ね、大悟して、正友禅師の法を継がれました。観応元(1350)年秋、日本に帰国され、応安4(1371)年、奥山六郎次郎朝藤の招きにより、方広寺を開かれました。
 禅師のもとには、その名を聞いて、多くの修行僧が集まり、日夜修行に励んだと伝えられおります。明徳元(1390)年、閏3月22日、方広寺で亡くなられました。68歳でした。

≪平成26(2014)年5月31日撮影≫

釣月寺和尚の一日一題 話題提供 【平成26年6月1日(日):第1141号】