方広寺 本尊 場所の地図
方広寺の御本尊様は、「水戸黄門様つかりのお釈迦様」です。本尊様の前に次の説明文があります。
本尊釈迦如来を中心に、脇侍(わきじ)として右に文殊(もんじゅ)菩薩、左に普賢(ふげん)菩薩が並ぶ釈迦三尊像です。釈迦の胎内銘に「法橋院遵(ほうきょういんじゅん)・法眼院廣(ほうげんいんこう)・法印院吉(ほういんいんきち)」という仏師の名が見えます。また文殊には「法橋院遵」、普賢には「法眼院廣」とあり、院派の典型的ともいえる作品です。彼らの手によって、観応3(1352)年に造られたものであることは、銘文によってはっきろしています。
もともと茨城郡東茨城郡城里町の清音寺(南禅寺派)の仏殿に祠られていましたが、元禄3(1690)年に徳川光圀公参拝の砌(みぎり)、損傷甚だしきを憂い修復された旨が、光背裏に銘記されています。明治36(1903)年に特に懇請して当山の御本尊としてお迎えしました。
これらの像の特徴は、なんといっても金泥の彩色の華麗さ、優美さとお釈迦様が宝冠を頂いている大変珍しいお姿であります。
この水戸黄門の命により修復された釈迦三尊像ですが、 約310年ぶりに修復を行い、平成25(2013)年4月に御帰還されました。この度これを記念して、釈迦三尊像が安置されている内陣でお参りできるように、『釈迦如来御帰還展』が開催されています。
左から普賢菩薩、釈迦如来、文殊菩薩の釈迦三尊像 |
≪平成25(2013)年10月9日撮影≫ |
釣月寺和尚の一日一題 話題提供 【平成25年10月11日(金):第908号】