過去帳

 全檀家様の戸籍にあたるものが「過去帳」です。過去帳には、仏様の戒名、逝去日、俗名等が記載されています。
 第1号は、貞享(じょうきょう)年間(1684〜1687)から享保年間(1716〜1735)までを、第2号は、享保年間(1716〜1735)から安永年間(1772〜1780)まで、第3号は、安永年間(1772〜1780)から天保年間(1830〜1844)までの仏様が記載されています。この間の過去帳は、日付ごとに仏様が記載されています。そのため逝去日順に仏様をたどることは至難の業です。そして明治以前は、名字がないため、仏様の家系をたどることがたいへんむずかしい作業になります。
 第4号は、文政7(1824)年から昭和22(1947)年までが記載されています。第3号にある文政年間(1818〜1830)・天保(1830〜1844)年間を、第4号では逝去日順に再度記載されたものと思われます。第5号は、昭和23(1948)年以降から平成の現在まで記載されています。この2冊は、逝去日順に記載されており、書き方もほとんどが統一されているため、仏様の家系を調べやすくなっています。

過去帳 第1号〜第3号 逝去日ごとの過去帳
過去帳 第4号〜第5号 逝去日順に記載された過去帳
≪平成24(2012)年12月28日撮影≫

釣月寺和尚の一日一題 話題提供 【平成25年1月4日(金):第628号】