5月29日(水)


サンゴに小さい魚の群れ。これがニシバマの典型です根の中にはオトヒメエビがいました
タカサゴの子供にヨスジフエダイの子供、それから・・・これが「ポン吉」。オニヒトデが好物です
根に近づこうとしていたヒメオニオコゼミスジリュウキュウスズメダイ。どこにでもいるけど、撮影は意外と難しい

今日も上天気の座間味からです、といっちゃうとちょっと違うんだけど、今は帰りの飛行機の中で打っています。今朝は曇りで、梅雨が戻ってきたようでした。熱低の影響も心配されています。でも、これからレポートする昨日(29日)は、雲は少しあるものの上々の天気でした。

ゆうべナイトダイビングをやってしまい、寝るのが遅かったので、今日は午前中の1本だけにして、午後は器材洗いと休憩、また元気のある人は遊びに行く、ということになりました。そこで、午前の潜水がラストダイブになります。

最後を飾るのは・・・やっぱりニシバマでしょう。超人気のスポットだったので荒れてしまい、2年間ほど潜水禁止にして回復をはかっていた慶良間を代表するポイントです。去年から条件付きでオープンして、2カ所に係留ブイをつけて一度に4隻までしか入れなくなったので、今までのようにいつでも行けるというわけにはいかなくなりましたが、行けばすばらしい水中風景が待っています。

さいわい他の船がいなかったので係留ブイを直でとって船を停めます。エントリーすると水底は真っ白な砂地です。天気がいいので、自分の影が映るほどです。

集合して、移動を開始します。といきなりガイドの宮平さんが砂地を指してスレートに何やら書き込み始めたので見に行くと、1cmくらいの細長い黒いものが砂地を這っていました。スレートを見ると「クロボウズ」。ウミウシの仲間らしいのですが、知らない人が見たらただのゴミか何かにしか見えないでしょう。

さらに移動すると、大きな根に着きます。ここは魚の宝庫で、根が魚でびっしりとおおわれているようです。
根の回りにいた魚は、スカシテンジクダイ(これは定番、でも流れるような動きはいつ見てもすごい)、キンメモドキ(これも定番、以下同文)ケラマハナダイ(オスはひれを広げて雌を誘う、メスはいろいろな成長段階のものがいる)、キンギョハナダイ、フタイロハナゴイ(オレンジと紫の組み合わせが絶妙の美しさ)ウメイロモドキ幼魚(透きとおっていても青と黄色の色はちゃんとある)、タカサゴ幼魚(体側のすじは成魚よりはっきりしている)、ヨスジフエダイ幼魚(色はおとなと同じ)といったところが主なものです。
根についている魚は、ユカタハタ(どこが浴衣なんだ?)ヒトスジイシモチ(体側に黒い帯があり、しっぽに黒い点がある。つまり!マークです)、ヒメゴンベ(ストロボを光らせたらぷいっと横を向いてしまった)、タテジマヘビギンポ(ちょっと動いてもまたもとの所に戻ってくる愛嬌者)ハタタテサンカクハゼ(今日は旗はしまっていました)セジロノドグロベラ(幼魚のように見えてもしっかりおとな)、ゴマウツボ(案外弱気)、などでした。
エビ類はスザクサラサエビ(まるでゆでたような赤い色)、オトヒメエビ(クリーニング屋を開いて待ってます)、オシャレカクレエビ(体が透明であんまり存在感がない)でした。
根から少し離れたところに、ごつごつした岩のようなものがありましたが、ひれを広げたのでヒメオニオコゼだということがばれてしまいました。胸びれの裏側にオレンジ色の模様があり、これを広げて威嚇するのですが、人間はそれを見たくてちょっかいを出すので逆効果になっています。

いろいろなものを見ていてふと振り返ると、サザナミフグが一匹うろうろしていました。餌付けされているようでもなく、それでもダイバーに近づいてきたりして、離れることがありません。実はこいつには「ポン吉」という名前がつけられており(昔ニシバマに「ぽん太」という同じ種類のフグがいました)、なんとオニヒトデが好物なのです。オニヒトデをひっくり返してやると、寄ってきて端からばりばり食べてしまうそうです。
この日はオニヒトデがいなかったのですが、いつか絶対に見てみたいものです。

ボートに帰る途中、白い砂地でちょっとお遊び。フィンを脱いで歩いてみよー、をやりました。遠くからハマフエフキが見ていましたが、変なやつらだときっと思っていたでしょう。

50分少々、たっぷりと生き物を見て上がりました。はやくログつけしないと頭からこぼれ落ちそうです。

午後はまず器材を念入りに洗い(夜出かけて、そのまま潜らなかった時があるので器材はずっとボートに置きっぱなしでした)それから車を借りて古座間味の浜に泳ぎにいきました。もう洗ってしまったので、マスクとスノーケルだけ持っていきます。
海に入って、水面を泳いでいるうちは良かったのですが、潜ってみてびっくり、暖かいのは水面下50cmくらいで、その下は2度くらい冷たくなっていました。
早々に上がって、浜でしばらく海を見たり、サンゴのかけらで遊んだりしてから帰りました。

夕方は島の西にある展望台に行き、夕日を眺めました。水平線に雲がかかっていてちょっと早い日没でした。展望台への歩道の脇には、ハイビスカスの花が咲いていました。


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