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| 今シーズン、赤沢唯一のクマノミです | でもこんなにチビです |
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| ウツボもこれくらいの大きさならまだかわいいのですが・・・ | パートナーのミツボシクロスズメダイがいなくなってしまいました。取り残されたイソギンチャクエビです |
私事ですが、このたびインストラクターになってしまいました。10月の頭から勉強を始めて、10月後半にトレーニングコース、そして11月に試験を受けていたので、その間レポートを書くひまがありませんでした。そんなわけで間が開いてしまいましたが(ホームページの更新もできんかった)赤沢レポートを再開いたします。
その前に、10月と11月の復習から。10月は割と暖かくて、水温も20度以上あったのですが、11月に入ったとたん水温ががくんと下がりました。なんせ16度なんて、これはふつうなら1月の水温です。ところが、先週はまた18〜19度に上がったんだから、海ってのはわかりません。
海の中は、もろにその影響を受けました。やっとたどり着いたミツボシクロスズメダイの子供も、あまりの水温の低下にまいったのか、いなくなってしまいました。フウライチョウチョウウオの幼魚も、いったいどこへ行ってしまったのやら。
カミソリウオもけっこうたくさんいたのですが、台風の大波に乗って吹っ飛ばされてしまったようです。
でも、防波堤先端あたりでは、群れものが楽しめました。ホウセキキントキはかたまって群れていて、ブロックの間にぷかぷか浮いています。上を見ると細長いムロアジが沖からさっと泳いできます。これはどうやら、釣り人のまき餌がお目当てのようで、いつも行ったり来たりしていました。時にはシマアジの群れも通り過ぎ、アカカマスはなんとなく集まっていました。気がつくとギンガメアジの子供がメジナに混ざっていたり、砂地を見るとクロヒラアジが数匹通り過ぎていったりと、なかなか魚影の濃いところが楽しめました。
チョウチョウウオもいつもの年より多く、おとなになりかかったくらいの丸っこいやつが群れているのが見られました。ナンヨウツバメウオの幼魚も1匹だけですが現れ、浅場でひらひらしてるかと思うと、水面を漂っていることもありました。
そんなこんなでにぎやかだった秋の海でしたが、水温低下で一気に冬に突入してしまいました。カマスの群れが消え、代わりにブダイが大きな体をあらわしてブロックの間を出入りするようになりました。
ムロアジはまだいるのですが、数がだいぶ減ってしまいました。ひょっとすると釣られてしまったのだろうか。それでもまき餌目当てか、防波堤のほうに寄ってきます。魚って学習能力がないのだろうか(ないよね、きっと)。
なぜか、カブトクラゲ(かツノクラゲかどっちか)が大発生して、防波堤の向こう側の浅いところは白いものがぷちぷちとずっと続いていました。多いって言えばアオヤガラもたくさんいて、群れになっていました。みんな同じ方向を向いているのを下から見ると、細い棒が浮いているみたいです。ナンヨウツバメウオは砂地の講習ポイントにいて、必死に木の葉のふりをしていますがだまされません。それにしても、どうしてこの魚は浅場にいればエントリーしたダイバーにふんずけられるようなところ、砂地にいれば初心者ダイバーが上から降ってきたりするようなところにわざわざいるのでしょう。
岩場のテングサが生えているようなところをたんねんに探していくと、オビテンスモドキの幼魚がみつかります。これは擬態がものすごくはまっていて、赤いひれひれが体中に生えていて、テングサとそっくりです。こんなに見事な擬態があるのでしょうか、と感心したところで気がついた。そもそもオビテンスモドキってのは沖縄とかの南方系の魚で、伊豆に来るのはイレギュラーなことです。なのになんでテングサに擬態しているのだろう。考えてみると、あの姿でサンゴ礁域で擬態できるようなものがあったかなあ。
土曜日はずっと降ったりやんだりで、日曜日は曇りになるかなあ、という予報だったのですが、朝起きてみるとしっかり雨でした。今日は強いメンバーだったので深場を目指します。目標はサクラダイです。
ドライで泳ぐスピードが遅くなっているので、少し長めに泳いで潜降してみると、前方にぼんてんが見えました。こりゃあ行きすぎたかな。そう思ってなおも下がっていくと、底の砂地ははるか下で、いつものポイントより相当先に来てしまっていました。でもそれだけのかいがあって、サクラダイはたくさんいました。キンチャクダイもこのへんには必ずいます。赤沢のそれは、図鑑で見るのとはちょっと色合いがちがって、肌色っぽい地に青いしまが入っています。
少しずつ戻りながら見ていくと、群れものが増えてきます。ムツの若魚やクロホシイシモチ、マアジの群れを通り過ぎていくとタキゲンロクダイがソフトコーラルに寄り添っているのも見つけました。シラコダイもそこらじゅうにいます。
帰り道、中層に魚がだんごになっているところにぶつかりました。中心になっていたのはムスメベラで、どうやらクリーニング待ちだったようです。十匹くらいいたので、そうとう腕のいい(腕はないけど)ムスメベラだったようです。
午後は、おとなしく15mくらいで抑えます。ミゾレチョウチョウウオやツノダシ、1匹だけ残っているアカヒメジ、相変わらず多いアオヤガラ、同じく1匹だけのヨスジフエダイを見ながら戻ってきました。ナンヨウツバメウオを探したのですが、講習グループに追い散らされてしまったのか、見つかりませんでした。
結局、雨は一日中降り続き、気温は9度のまんまでした。透明度は10m以上でしたが、写真を撮ってみるとまだまだ浮遊物は多いようでした。