久しぶりの赤沢は、まず水温が上がっていました。といっても16度程度なので、ドライスーツは欠かせません。でもインナーを薄くできるので、動きはかなり楽になります。水温の上昇とともに、少し濁りが入ってきています。一昨年の連休の時、透明度が極端に落ちてしまったことがありますが、その前触れでないかとちょっと心配です。
水中に入って目立つのは、子供たちが増えてきたことです。2cmくらいのメバルの子供や、キタマクラのこれも2cmくらいのが、群れを作っています。サビハゼの子供も、中層を泳いでいます。
今回はウミウシも見かけました。定番のアオウミウシに始まって、砂地を動き回るミヤコウミウシや、岩に張り付いていたクモガタウミウシを見つけました。特にクモガタウミウシは、触覚やえらが目立たないため、初めて見た人はウミウシだと気づかなかったようです。
アナハゼの小さいのも、あちこちで見られます。ちょっとした海藻に隠れていたり、砂地に紛れ込んだりしていますが、人の目にかかってはカムフラージュも台無しです。それでも小さい魚が通り過ぎると、ぴゅっと飛んでいって捕まえようとします。
透明度がよくないせいか、シロギスをかなり近くで見ることができました。いつもなら2〜3mまでしか近づけないのですが、この日は50cmくらいまで寄ってきました。
アメフラシの産卵も本番をむかえたようで、大きめの卵塊があちこちに漂っていました。ウミウシの卵塊も水底のロープのあたりなどに産み付けられており、ピンク色の花が咲いたようです。
ところで、水温も上がってきたことだし、そろそろ冬ごもりから出てくるはずのキュウセンですが、今年はまだ少ないようです。めすが数匹いたのが見られたくらいで、オスは見かけませんでした。ソラスズメダイもあんまりいないし、ちょっと寂しい海の中です。
それでも、カミナリベラ、ホンベラ、ニシキベラの3種混合は主に浅いところで盛んに泳ぎ回っているので、天気のいい日なら(この日は雨だった)とてもきれいに見えるはずです。
エキジットの直前、浅いところにクロサギが群れを作っていました。といっても向きがそろっているわけでなく、勝手な方向を向いています。それでもなんとなく遠くには行かずに仲間の回りを行ったり来たりしていました。