2000年9月

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9月30日(土)〜10月1日(日)

どうも天気がよくならないなあ・・・

水温はまだ25度くらいはあるので、水中では寒くなることはありませんが上がってきてからがちょっと寒くなってきました。これで天気が良ければまた別なのですが、ずっと曇りや雨でした。
しかーし、海の中は楽しいでっす。

●ギンガメぎんちゃん大冒険
ギンガメアジの子供が1匹、群から離れて砂地をうろうろしています。たぶん前回ウミヒゴイと一緒にいたのと同じものではないかと思います。すぐ近くで群れになっているギンガメアジも見かけるので、入ろうと思えば合流できるはずですが、なぜか1匹でいる道を選んだようです。毎回見かけるので、ぎんちゃんと(勝手に)呼ぶことにしました。
群れに入らないくせにぎんちゃんは寂しがり屋で、いつも他の魚といっしょにいます(ついていく相手の種類は変わるので、自分がその魚だと勘違いしているわけではなさそう)。土曜日は、ボラと一緒でした。しかし、ボラはときどき、砂を口に入れて混ざっている餌を食べます。しかしぎんちゃんは魚食性のギンガメアジ、砂を食べることなんかできません。しかたがないので、ボラが底で砂を口にしている間、ぎんちゃんはすぐ上で待っています。
次の日砂地を泳いでいると、ガザミが一匹なにやら忙しく動いています。右に行ったり左に行ったり、飛び上がってはさみを振り上げたりと、何かと戦っているようです。近づいていくと、ガザミの上にいたのは・・・・もちろん、ギンガメぎんちゃんでした。
ガザミの上をくるくるとまわったり、真上で止まったり、顔を近づけてみたり、そこでガザミがはさみをつきだすと、さっと逃げます。別に食べるつもりはないし、ぎんちゃんはただ一緒にいたいだけなのですが、ガザミとしては襲われると思っているのか、ただ迷惑なだけなのか、とにかく思いっきり嫌われています。でもぎんちゃんはひたすらガザミの後を追いかけていくのでした。

●アジっておもしろい
いろんなアジ類が入ってきています。まずマアジですが、脂ののった大きなやつが現れるようになりました。普段見ているのと明らかに大きさが違うので、なんだなんだとよく見るとやっぱりマアジだったということになります。
次に、ギンガメアジの子供。10匹くらいの群れを作って砂地を動き回っていますが、その中にカンパチの青年が1匹、混ざっているというよりは群れを率いているような雰囲気で先頭を進んでいました。砂底にヨメヒメジが2匹、いつものようにヒゲを出してまさぐっていましたが、そこにギンガメアジの群れがやってきて、何匹かがヨメヒメジの真上でぐるぐると回りはじめました。輪がだんだんせばまって、下に降りてくるのでまるでスパイラル。最後にはくっつきあうようにして回っていましたが、ヨメヒメジのほうは・・・あまり気にしていません。
シマアジもだいぶ大きくなりました。砂地に出て上を見上げると、水面近くに何かがぱらぱらと散らばっています。近づいていくと、ぱらぱらのものがまとまってかたまりになり、こっちに向かって降りてきます。これがシマアジの群れで、ダイバーが近くに来るとほぼ必ず、向こうから寄ってきて周りを何回かまわっていくのです。30cm近くに育っていて、こどもっぽさはもうありません。でも黄色いラインは健在で、白銀色の体を彩っています。ダイバーを全く恐れず、手の届きそうなところまで近づいて、周りを取り巻きます。こちらも体をぐるりと回して、群れがまるくつながっているのを見て喜びます。
新顔も出ました。中層に何やら浮遊物(食べられるものだったみたい)が漂っていて、アジ類が集まっていました。ほとんどはギンガメでしたが、中に2匹ちょっと違うのがいます。背びれと尻びれのさきが少し長め、体は少し側偏して縦じまがある、こりゃクロヒラアジだ。
おっとカスミアジの子供もまだ居残ってたんだ。

●カマスますます
カマスの群れは相変わらずとどまっています。でも二つに分かれていて、底近くにぼーっとしている群れ(こちらはそこそこ近づける)と、中層に浮いている群れ(近づくとすぐ逃げる)がいます。混ざることがないようなのと、色が少し違うことから、種類が違うのではないかと思われます。底近くにいるほうはアカカマス(黄色味がある)だろうとわかるのですが、中層にいるほう(こちらはほぼ銀色)はなんだろう。図鑑を見ても、分布域があってる種類が見つからないのです。

●ラストスパート
クロイシモチがまた少なくなり、いよいよ繁殖期も終わりに近づいてきました。口の中の卵はだいぶ黒ずんできて、ハッチアウトが近くなってきています。だというのに、例の黒白のカップル君は相変わらず仲良しで、しかも産卵する様子はかけらもありません。どうなってるんでしょ。


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