「またぁ?」とか言われつつも、赤沢です。
●クロイシモチ
クロイシモチの産卵が活発になってきました。沖のポイントに30匹あまりいるのですが、そのうち5〜6匹が卵をくわえています。卵の量はさまざまで、はち切れそうなほどあごをふくらませているものや、あまり目立たずたまたま正面から見てやっと気がつくくらいのものまでいます。また、産卵後間もないような黄色い卵もあれば、もうすぐ孵化しそうな銀色の卵もあります。
土曜日の午前に行くと、ほとんど真っ白になった個体(こっちがメスらしい)とまだらになった個体(てーことはこっちがオスだな)が体を寄せあってぶるぶる震わせていました。これは産卵が近いに違いないと思い、しばらく見ていましたがそれ以上には進みませんでした。午後も同じところにいったところ、まだ続いていました。翌日行ってみましたが、やっぱりまだやっていました。
●イザリウオの旅
日曜日の午前にイザリウオがまた現れました。前と同じ個体です。岩の付け根と砂地の間にはさまるようにしていました。他の人が写真を撮り始めたので他のものを見に行き、後で戻ってみるといなくなっていました。
さては逃げたかと周りをぐるっとまわってみましたがどこにもいません。おかしいなーそんなに速く動けるはずはないのにと思って戻ってきてみてびっくり、カジメが少し残っているのですが、その葉っぱの上あたりでぷかぷか浮いています。よく泳ぐやつだとは思っていたのですが、まさかここまでやるとは・・・。でも泳ぐのに向いた体の作りではないので、かなり大変そうです。ひれを使って上方向にあがって、体をくねらせて位置をたもつのですが、休むひまがありません。
午後は、砂地のまん中で見つけました。まさかこんなところで会おうとはってきっと向こうも思ってるだろうな。
●今週のアジの仲間
カイワリは相変わらず砂地にいて、だれかの後ろをつけ回しています。この日は、マダイのあとについていました。シマアジは10匹くらいで固まって、お互いの後ろへ後ろへと動くので、ゆっくりと回っていました。近づいていっても逃げず、1mくらいまで寄れます。マアジは20匹くらいの小さな群れですが、ほとんど同じところにいます。中に1匹、たぶんムロアジが混ざっていますが、こいつはずっと口を開けていました。カンパチは群れでは現れずに、キビナゴの群れの近くを様子をうかがうような感じで見かけるくらいです。浅場には、カスミアジの子供が数匹入ってきました。
●波打ち際がすごい
エキジット直前、船揚げスロープの波打ち際に目をむけると、ボラがたくさん集まっていました。1m以下の超浅場なので、細長い空間にボラがひしめきあっているようで、しかも光がよく当たるので、不思議な光景です。アクセントにイスズミの子供なんかもいたりして、ぼーっと見ていたらお
っと70分を超えてしまったぜい。
すきまをのぞいていくと、オヤビッチャの超子供(背中の黄色がまだない)が隠れていました。こいつが来たということは、そろそろ(やっとと言うべきか)死滅回遊魚が本格的に流れ着く時期になったしるしなので、浅場がもっともおもしろくなります。来週はみんなをだまくらかして超浅場ツアー(最大水深2mはちょっとやりすぎか?)をやんなきゃ。
●此処在車椅子的潜水人員
今回はなぜか車いすを使う人(もちろん陸上で)が集中して、土曜日がKさん夫妻、日曜日がYさんと3人と潜りました。みんな潜り慣れている人で海外で潜った経験もあるので、水中ではなんの問題もありません。エントリーとエキジットの時はさすがに手伝いが必要ですが、車いすを浜から水中に入れてしまうので、一人つけば大丈夫です。
水中では、中性浮力がとれてしまえば、手だけでも動き回れます。ただしやはり足にくらべると行動範囲は小さくなります。また、手で何かをやる必要があるときは推進力がなくなるので、泳ぎながら何かをやろうとするとつらいですね。水中写真などは、難しいもののひとつです。