空港に行ってみると、粟国行きは飛んでいました(ここでも全部の荷物をX線に通す)。チェックインして荷物を預けようとすると、しっかりオーバーチャージを取られました(無料は10キロまで、あとは1キロ160円)。宅配便のほうが安いです。
待合室は下の階にあるバスのゲートで、ここはなぜか喫煙ブースがなく、ベンチに座ってたばこが吸えます。サミットの影響もRACには及ばないようです。待っている人はけっこういましたが、搭乗の呼び出しがあってバスに乗ったのは一部だけ。どうやらキャンセル待ちの人たちだったみたいです(昨日は全便欠航だった)。
飛行機は、アイランダー(慶良間に行くのと同じ機材)で、10人乗り。といっても一人はパイロットなので、お客さんは9人です。他はみんな地元の人でした。
バスで駐機場のはしまで行って、乗り込みます。通路のない機なので、席により乗る順番が決まります。後ろの席に乗るときは前の席の背もたれを前に倒したりして、ほとんど軽自動車です。
エンジンをかけてちょっと走ってすぐ離陸。風が強いせいか、あっという間に浮き上がりそのまま右旋回。チービシの上を通って一路粟国へ。でもあんまり冷房がきかないので機内はかなり暑いです。少し揺れながら15分ほどで粟国の上空にさしかかり、島の東をぐるっと左旋回(南風なので)しながら下降していきます。着陸直前にあおられて左右に揺れましたが、無事着陸。ターミナル(泊北岸の待合所のほうがでかいかな)までちょこちょこ走って停止しました。ほどなく荷物も下ろされ(ちゃんと積んであった)、美南海マリンスポーツにピックアップしてもらい(飛行場のまわりにはなんにもない)島の中心部へと向かいます。
人口が900人くらいの島ですが、一カ所にまとまって住んでいるせいかそれほどがらんとした感じはありません。でも道がせまかったり、とんでもないところとつながっていたりするのはやっぱり離島らしいです。見かける車はほとんどが軽自動車でした。
ショップで器材だけ下ろして、いったん宿に入ります。宿は丸三民宿。丸に三の字が壁に書かれています。一階は食堂をやっていて、食事はここでとります。部屋は大きい部屋が美南海の客専用で、手続きっぽいものは何もなく部屋に入って終わりでした(頼めば個室もありますが)。
で、海ですが・・・
飛行機から見ても白波が立っていたし、港の入り口には大波が押しよせるしで、船は出せないのでダイビングは取りやめ(午後様子を見るっていっても、だめだろうな)でした。こんなに天気はいいのにぃー(でも風は相当強い)。台風と高気圧の間にはさまれているので、合わせ技の南風になっています。
しかたがないので島内観光に出かけます。最初は塩工場へ。海水から昔のままの製法で作った天然塩で、「粟国の塩」というとそこそこ有名なようです。海から汲み上げた水を、乾燥させてから濃縮し、最後は煮て塩を取り出します(天日干しにするのもある)。にがりを混ぜるのが秘訣のようです(直接なめるとえらい苦い)。干したり煮立てたりするのでやたらと暑いところでした。煮るための燃料は廃材を使っていて、それが外にやたらと積んであるので、知らないで見たら廃材置き場と間違えそうですが、しっかり塩を作っています。
次は洞寺(と書いて"てら"と読む)です。鍾乳洞なのですが、昔お坊様がここにいたので寺と呼ばれています。島の人たちが拝みの場所にしているので、ほんとに入っちゃっていいの?という感じですが、観光客向けに階段や照明が作られているのでおとなしく入ります。それほど大きな鍾乳洞ではないので、10分もあれば全部見て回れます。
お坊様のされこうべ(案内板には"化石"と書いてあるがそれは違うと思う)があると言われていますが、見えるところにはないようです。中はかなり涼しいので暑いときにはおすすめのポイントですが、虫が多いのが難点です。鍾乳石がたくさんありますが、あまり変わった形のものはないようです。
外に出ると、眼鏡が曇るほど温度差がありました。
宿に戻って昼食。午後はうだうだ過ごして、夕方には島の西端の真鼻崎に夕日を見に行きます。断崖になっていてものすごく風が強いです。海から吹いてくるので、飛ばされて落ちる心配はないですが、傘をさしたら飛んでいきそうな風です。そばにある風力発電の風車が元気に回っていました。
夜は美南海で宴会ですが、潜っていないので話はとんでもないほうに飛んでいきました。