2003秋…北海道…その2
9月18日
朝風呂を浴び、露天に浸かってゆっくりとする。
黒岳紅葉 |
朝食はバイキングながら種類が豊富だ。全部を少しずつ食べようと思って取り分けたのだか、結局大盛となってしまった。椀は三平汁、ご飯はおかゆ、デザートは林檎のワイン煮とコーヒー、牛乳。スッキリした味でいずれの料理も美味い。朝からこんなにいっぱい食べたのも珍しい。
そして、朝食後再度温泉を楽しむ。ちょうど時間的にはみんなの朝食時間にあたっているのか、広い浴槽も露天風呂も1人占めである。
9時過ぎにかんぽの宿を出る。
今日最初の目的地は6Km手前に戻った場所にある層雲峡である。
ロープウェイの駐車場に車を止めて、かなり厚手の暖かい上着を着る。もちろん足はしっかりとした靴に履き替える。そしてローブウェイに搭乗。途中からは全山紅葉となる。登り切った所でしばらく景色を楽しみながら写真撮影。そして更に高い場所を求めて妻と二人でペアリフトに乗る。このリフトは実に静かで、風の音しか聞こえない。更に左右は紅葉の盛りである。
紅葉とは言え、赤よりも黄色が多い。黄葉と書くのが正しい記載である。リフトはどんどん上に登る。ここはもう最高の紅葉の景色である。それまで細かく雨を降らせていた空も、日が射し始め、鮮やかな紅葉をゆっくりと眺めることが出来た。
男山展示室 |
前日に見た三国峠の紅葉などここにはとても及ばないのである。ペアリフトの山頂駅の周りでしばらく景色を楽しんだ後、下山。しっかりと9月の北海道の紅葉の美しさを記憶にとどめることができた。
層雲峡まで戻ってきたが、この時点ではまだ午前11時半、昼食には早い。じゃあ旭川方面まで走ろうということになり、その途中で今日の泊まりをどうしようかということになった。妻からは、是非旭川の大雪地ビールをもう一回飲んでみたいという強い要望がある。そうなると今日の泊まりは旭川しかないことになる。そこで、途中昼食を摂っている最中に気軽に泊まれる旭川ワシントンホテルにツインを申し込みをして、予約完了。今夜は旭川でビールを楽しむことにした。そうなると距離的・時間的にも大分余裕ができる。
大雪地ビール館 |
旭川までの道の途中、いつもそばを通るときに必ず寄ることにしている男山酒造で道草をすることに決めた。試飲を楽しみながら、ゆっくりと資料館を見学前回来た3年前とはまた違った展示もあり、興味あるものは写真に収めてしまった。もちろんお土産にと言うことで大量の日本酒を買い込んでしまった。特に、日本航空の国際線だけの限定販売品の超小型壜を6本(全部で2000円近くしたが、ちょっと高いのでないかい?)も含めて10本以上も購入した。これらの瓶を割れないようにクーラーに収め再び旭川を目指して出発。
途中から再び雨が降ってきたが、そんなことは気にならない。無事ホテルに到着して駐車場に車を入れる。
部屋に入ってまずはシャワー。やっぱり飲む前にはより美味しく飲める条件を作っておく必要があるのだ。そしてそのひとつが熱いシャワーをたっぷり浴びることである。そして咽喉をからからにすることと十分過ぎるほどの空腹が必要だ。今日はこの条件を十分満足しているのである。
この状況のまま、午後6時に歩いて大雪地ビール館へ行く。以前に比べて1階が狭くなった感じである。テーブルも以前の洒落た感じのものではなく、なんとなくなぜか民芸調のものとなっている。経営が変わったのだろうか、あるいは、同種の店の乱立の影響なのだろうか。ビールの味は以前と変わらないのだが、料理にいまいち元気がない。それでもビールを350ccをカップで5杯呑み、夕食代わりにいろいろなおつまみを食べて8時過ぎにホテルに戻った。
9月19日
早朝に目が覚めた。シャワーを浴びて、荷物を整えホテルを出発。旭川を出たのは午前8時30分。
国道40号線を稚内方面に進む。
で、今夜はどこに泊まろうかということになったが、お互い良いアイデアが出ない。じゃぁ、もう一回温泉に入ろうということで、今日は天塩川温泉に宿泊することにしたのである。もちろんすぐに電話をかけたところ、空いている最後の部屋をとることができた。
が、天塩川までなら車で2時間もあればいける距離である。
そこで、その先にある音威子府まで行き、そこで今日の行動、つまりどこに行くかを決めることにした。音威子府について最初に行ったのが駅の道。が、道の駅はお休み。しばらく道の駅の駐車場で休んだあと、今度はJR音威子府駅に行き、駅前に駐車。音威子府駅構内の立ち食い蕎麦屋で真っ黒い蕎麦を食べる。トッピングはかき揚。この味は、美味い不味いというものではない。感動と言うのか、期待はずれというのか、蕎麦自体の味は筆舌に尽くしがたいものである。しいて言えば、真っ黒な麺がちょっと太くて、思ったよりぼそぼそしているのである。不味いのかというとそうでもない。濃い蕎麦汁にかき揚がピッタリと合う。地物のそば粉を使った地元好みの立ち食い蕎麦と言えばいいのだろうか。
考えてみれば、1999年にこの道を自転車で走ったときに、壮大なそば畑を見たのである。そのときもどこにも蕎麦を食べることができずただひたすら自転車を名寄に向かって走らせただけだった。結局そのときは、国道沿いに蕎麦屋はなく、食べ逃した幻の食であったのだ。そのためせっかくの蕎麦の大生産地を通り過ぎてしまったのである。
そんなことを思いながら、そばを食べつつ、今日のドライブは中川町方面にすることにした。
地図で確認すると、ずっと天塩川沿いに北に進むのである。
蕎麦で腹を満たして早速出発した。天気はあまり良くはなかったが、国道40号を北上するとサロベツ原野に達する。パンケ湖まで車で乗り入れてあとはゆっくりと木道の遊歩道を歩く。花々が咲き乱れたあとはたくさんあるのだが、9月も後半ということでそのおもかげだけが残っている。あたりのいまったひと気がない。こんなときに熊が出てきたらどうしようと思いつつも、それでも健気に咲いている秋の草花を観察する。パンケ湖上に浮かぶ利尻富士が美しい。
午後4時過ぎに天塩川温泉に到着する。
早速温泉に入る。裸になって、ふと温泉の案内をみて驚いた。
この天塩川温泉は、温泉ではなくて「冷泉」なのである。1億5千年前の白亜紀地層から湧き出しているものは摂氏10度で、ここではそれを加熱して供しているということである。冷鉱泉自体は含ホウサン重曹食塩硫化水素泉と言われているもので実に体が温まり、このあとのビールが本当に美味しいのである。 食事が待てずに風呂から上がってすぐにジョッキーでビールを飲む。
食事が始まってからも飲み続ける。温泉とビールで火照った体に冷たくなった天塩川からの川風が心地よい。
9月20日
朝の露天風呂を楽しみ、朝食を食べて天塩川温泉を出発。
10kmほど戻って音威子府へ。道の駅は時間が早すぎて開いていない。小休止をとった後、佐久を抜けて一気に遠別まで走る。
遠別からはこんどは右手に日本海を望みながら南下である。この道路は国道232号線で天売国道とも言われている。もっとも、通称はオロロンラインで、こっちのほうが有名である。
昼食時間に近いところで道の駅おびら鰊番屋に着いた。駐車場に車を入れて、直後に着いた団体さんたちと一緒に昼食。
その後、留萌をぐるっと迂回する形でそのまま増毛に。
今日は増毛でキャンプする予定である。
場所は増毛リバーサイドパークオートキャンプ場である。
増毛の街を通り過ぎたところで暑寒別川を渡り、その直後に左に折れて2km程度入ったところの河川敷にこのキャンプ場はある。全面芝生で覆われたこのキャンプ場はフリーサイトとオートキャンプサイト、そのオートキャンプサイトの一角にロッジサイトがある。キャンプ場は町の管理で、掃除が行き届いている。指定されたサイトに車を入れ、後はテントの設営と夕食である。
テントの設営を終え、夕食の準備を整え、川原をしばらく散策する。美味しいビールを飲むためにシャワーを浴びようと思ったら、これが「故障中」となっている。キャンプ場受付に行って対応を確認したところ、ホテルの温泉に行ってくださいと言う。片道20分の距離だと言う。いくら時期はずれの利用といっても、開いて営業しているならば、ちゃんと設備は維持・管理しておいて、利用者に迷惑かけないことが施設管理者、この場合は増毛の町?の仕事ではないかと思いながら、シャワーをあきらめる。そして、そのまま夕食の鍋料理を楽しみながらビールをどんどんいってしまった。
結局この日はなぜか疲れていて、鍋料理に舌鼓をうって腹満ち、ビールの心地よい酔いもあって、午後6時過ぎには就寝・・・爆睡。
9月21日
翌朝は6時に起床。なんと12時間も眠っていたことになる。そろそろ、旅の疲れが出始めてきた。
朝食を、パンと暖かいミルク、野菜少々で済まし、テントを干しつつ、荷物をまとめて出発の準備。
キャンプ場を後にしたのは、午前9時。
12時頃までに小樽に着けばいい。
今日の予定は、小樽で町の見学をし、昼食を食べ、その後、一気に洞爺湖まで行ってしまうということになっている。
以下工事中
m(__)m
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