ラオス〜ヴィエンチャン紀行


 2010年12月3日から9日までの7日間をラオスの首都ビエンチャンで過ごした。
 行く直前の情報では、12月の平均気温が28度と日本の真夏より高い気温が気になった。

 成田からヴィエンチャンまでの直通便がないため、往路も復路もタイのバンコク空港経由となったのだが、行きはそこで約4時間の待ち合わせとなった。
 この時点でかなり暑い。
 それにしてもバンコック空港の大きさに驚かされた。
 パリのシャルルドゴール空港よりも大きいのではないか、そんな気さえした。
 そして、両替をしたあと夕食にした。

 巨大な空港の通路の真ん中に軽食コーナーがいくつもある。
 その中の一つで、ビールを飲みながら多国籍料理に舌鼓を打った。
 ヴィエンチャンに行く飛行機は夜8時近くの出発なので、それまでにたっぷりと食い、飲んでしまった。
 夕食+α(酒)で38ドルはちょっと高く使い過ぎだ。

 ヴィエンチャンについたのは午後9時過ぎ。ホテルまでは、現地のボランティアが迎えに来ている。
 しかし、空港から乗った大型のワゴン(ボランティアは「バス」と言っていた。)は5分もしないうちにホテルに到着した。
 「?あれー?、このホテル違うじゃん。」。
 事前の調べでは、泊まる予定の市の中心部のホテルまでは15分はかかる。近すぎるので、ボランティアに確認すると、宿泊予定のホテルは満室で、急遽、このダンサ・ヴァン・ホテルになったという。文句は言えず、古いホテルの部屋に入る。35平米程度の部屋にキングサイズベッドひとつとサブのベッドが置いてある。簡単な応接セットもある。これでシングルだという。水の出の悪いシャワーを浴びていると、ドアが叩かれ、シーバースリーガル12年もの1リットルの大瓶を持った友人が立っている。この後、他の人も加わり、わが部屋で日本から持っていった柿の種やら激辛ハバネロチップスで夜中まで宴会。

 翌日は、7時にロビー横にある中華飯店で朝食をとる。
 おかゆに激辛のたれをかけ、その上にたっぷりのシャンツァイ、つまりコリアンダーのみじん切りをかけて食べてみた。これが抜群に美味い。みんなにこの食べ方を教えると、その後、ほどんとの人がこの食べ方で朝食を食べるようになった。新しい発見というべきか。それにしても美味い。

 この日の夕方、ドン・チャン・ホテルで歓迎夕食会があり、現地のおいしい料理とお酒を期待し、多分、ホテルの名前通り「ドンチャン騒ぎ」になるだろうと想像したが、今回は他の国々から来た多くの選手が未成年であったことからアルコール類はご法度。コーラとジュースでカレーや焼き地鶏、スープ、チャーハンを食べて10時近くに終了、ホテルに戻ってきた。が、これでは終われず、部屋に戻ってきて、前夜のメンバーでさらに酒宴。ロビー横の売店で手に入れた「ビアラオ」、つまりラオスのビールで乾杯、深夜に至ってしまった。

 それにしてもこのビアラオは安い。本物のビールでありながら350ml缶が100円である。いや、2分程歩いた店では85円で売っているという。味は軽い、美味い、喉越し抜群の3拍子がそろい、日本に持って帰りたいほどだ。これは後から聞いたのだが、缶入りのラガービールであれば日本でも売っているとのことであった。

 5日から7日までは実質競技に明け暮れた。参加国が様々で、言葉通じず、手振り身振りでの会話。
 その間での収穫は、競技場の敷地内にたくさんの屋台が立っていて、そこでビアラオの生を飲むことができたことだ。
 5日の夕方に通訳をしてくれていた女性が「お探しの、ビアラオの生があるので行ってみたらどうか。」という。どこだと聞くと、一番手前の屋台を指す。いつものメンバーと一緒に、屋台に入り、ビヤラオ生3リットルを注文する。1リットル100円なので懐には優しいビールだ。これに、アヒルの肉を使った焼き鳥、魚のすり身を団子状にして揚げたもの、野菜炒めをおつまみとした食べてみた。
 
 ビヤラオ生は本当に美味い。3リットルがあっという間になくなり、さらに2リットルの追加となった。競技をしている選手には申し訳ないが、暑いビエンチャンの夕景に包まれて飲むビアラオ生は最高であった。おつまみも好評で、最後の一個は誰も遠慮せず、早い者勝ちとなってしまった。

 さて、写真の説明なのだが、一番上は、4日の昼食をヴィエンチャン市内で食べたのだが、通訳の案内があって、ヴィエンチャンでは何度もテレビで紹介された有名店の料理である。そこで頂いた瓶入りビアラオである。これも1瓶100円であった。右の写真もその時食べた「フ―」という麺料理。これに右にある葉っぱやモヤシを入れ、好みで適当な辛子ソースを入れて食べるのだが、何と美味いことか。もちろんコリアンダーの香りが抜群であった。ビール3本と、この料理5人前で12ドルは安すぎる。

 左の写真は、最高級レストラン「クアラオ・レストラン」で食べたグリーンカレーである。もちろんビアラオも一緒であった。これにもち米のご飯がついてくるので、手でご飯を口に入る大きさにまとめて、直接このカレーに浸す。そして食するのである。スープはかなり熱いので、野菜などはスプーンで食べる。こんなに美味いグリーンカレー食べたことがない。辛いのは当たりまえ。その辛さの中にちゃんと味がついている。是非また食べたいカレーとなった(グリーンカレーは350円。) 。

 8日の最終日はヴィエンチャン市内の観光となった。3つの寺院をめぐり、ショッピングセンター・・・朝市と言った方がいいのかも・・・でお土産を買い、暗くなってから空港に入った。バンコックには夜10時近い便である。この間を利用して、再び「フ―」を食し、ビアラオを楽しんだ。
 お土産は自分用にと、現地のグリーンカレーを含めたカレーペーストをいくつも買ってきた。
 12月9日、午前7時半、成田に到着。真っ黒に日焼けした頬や額が痛い。なんとなく「今年の夏も終わった。」という感じになった。


【ヴィエンチャン追記1】
 ビエンチャンで1番驚いたのは、朝の競技場までの行き方である。車で30分の距離にある場所なのだが、中心街を通過するため平日も含めてオートバイを中心に車がかなり渋滞する。ところが、午前8時という渋滞時間に、連日、白バイ先導で一切の信号を無視して競技場まで行けたのには驚いた。考えてみれば、初日の歓迎セレモニーで、テレビ中継が入り、副首相やスポーツ担当大臣各位のご挨拶などもあって国として力を入れていることが分かった。それにしても、サイレンを鳴らして混み合った市内を走り抜け、その間、交差点の角々に制服警官が立って我々のために交通規制をしていたことには本当に驚いてしまった。

【ヴィエンチャン追記2】
 今回のラオス行きで、あまりにひどい自分の語学力に気がついた。こっちはそれなりに文章を頭でまとめて質問などするのだが、回答が予定されているものではないと全くわからない。そのうち、質問もできなくなってくる。最初は「この部屋で、インターネットは可能か?」というものだったが、回答が判らなかった。多分「ロビーではOK」と言っているような気がしたが、再度聞き直しはしなかった。次は、ロビーで「無線LANは使えるか。費用はフリーか」と聞いたのだが、「&▼◇・?!#」という答えがあり、分からないのも悔しいので「Thank You」といって会話は終わった。ロビーの椅子にかけてパソコンを開くと、しっかりと無線LANが稼働し、メールの取り込み、インターネットへの接続ができた。もちろん料金の請求などはなかった。しかし、これだけ分からないのも面白いのだが、海外一人歩きは無理だな、と感じてしまった。来年6月のタイ・パタヤに向け特訓の必要あり、という結論に達した。