キルト展



 2006年1月24日に東京国際キルトフェスティバルに行ってきた。
 今年は5回目で、5周年の記念行事でもあるのかと思ったがそのようなものは一切なく、今までの4回と同じような構成となっていた。
 もう一つ、昨年までの入り口でいただくパンフレットには第○回東京国際・・・、となっていたが今年のパンフレットには第○回が刷り込まれていなかった。これに若干ではあるが不思議さを感じてしまった。

 まあそれでも、今年の特別企画はハワイアン・タヒチアンキルトということで実演なども見ながら十分楽しませてもらった。
 毎回、水道橋にある東京ドームで開かれるのであるが、盛況でかなり熱気でむんむんしている。外が寒いものだから結構防寒対策を十分にやっていくと、中に入っては上着を脱いだりして手荷物が増えるだけである。多くの人たちは、両手に荷物を持ちながらの鑑賞姿勢となってしまっていた。
 ちなみにこのキルト展は1月20日から1月28日までの9日間開催されていたのであった。そして相変わらずの人気の高さもあって、この日も東京ドームは超満員であった。

 第2回目から欠かさずにこのキルト展に妻と来ているのだが、今年は一緒の行動をやめて別々に見て歩こうということになった。いざとなれば携帯電話で連絡を取って落ち合えばいい。そのほうがゆっくり見れるということになった。

 結局全部を見るのに3時間近くかかってしまったが、女性の皆さんの並々ならぬ努力と不屈のチャレンジ精神でこつこつと作り上げられたキルトの作品にひどく感動させてもらった。
 女性、と書いたが、最近のこのキルト展にはかなり男性の姿が目立ってきた。もちろんリタイアしたご夫婦での鑑賞が多いのであるが、いろいろ会場で話をうかがうと、最近は男性の間でもこのキルト作りに人気が出始めたという。考えてみれば、トラデショナルキルトをはじめここで展示されている大きさのキルトを作るとなるとかなり時間がかかるし根気がいる。特に簡便なコンピュータミシンなどによらず伝統の手縫いであればなおさらである。

 近年、男性による手編みがブームになっているわけだが、次のブームはもしかしたらキルトなのかもしれない。
 会社から帰ってきて、夕食もそこそこにキルト台に付いて、一心不乱にキルトを製作する。下手に会社帰りに居酒屋に引っかかったり、マージャンで時間を過ごすよりも全然いいのかもしれないのだ。気分転換ができるし、創作活動でもある。新作のキルトも含めてきわめて芸術性も高い。もしかしたら、これは男性により向いている趣味なのかもしれないのだ。ということは、来年の日本キルト大賞は初の男性受賞ということだってあるかもしれない。これは本当に楽しみである。

 そして、今回ひとつ感じたことは、今の規模でのキルト展を行うならば東京ドームは手狭ではないかということである。
 10ブロック程度に分かれた展示コーナーで展示を行い、220を超える模擬店のようなキルトマーケット等への出店を確保するのならば狭すぎる気がする。もちろん、見に来る顧客のためにも更に広い会場を確保してもらえればと思うところであった。
 なお、入場料は1人2000円であるが、前売りで買えば1700円となりこれはJRの緑の窓口などで購入できて実に便利であった。
【左上の写真は会場のメインストリート、右の写真は今年の日本キルト大賞作品】