介護予防
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尿失禁はなぜ起こる??






尿失禁とは





・病気の名称ではありません。

・尿意がないのに尿が出てしまう。

・尿がガマンできずに漏れてしまう。等

・自分の意志に関係なく尿が漏れてしまう状態のことです。




尿失禁の現状





・排尿を調整できなくなる人は、少なくとも成人10人中1人に見られる。

・9割以上が女性である。

・高齢者に多く見られる。

・アメリカでは1000万人以上の患者がいる。


・日本でも、

尿失禁を年1〜2回経験している者は600万人以上、

ほぼ毎日尿失禁のある者は50万人以上と推測されている。



尿失禁の弊害





「自分の意思に反して尿が漏れてしまう」


それに伴い、社会生活・衛生面・精神面に影響が見られる。



つまり、

尿失禁は赤ちやんや意志力が低下した者に起こるという誤解により自分の症状を隠し、

屈辱や孤独感に悩んでしまう!

という悪循環を招いている。



尿失禁患者に見られる現象として





たとえば、

・出来るだけ水分摂取を控える。

・頻回にトイレに行く。

・旅行等の外出を避ける。

・荷物を持つなどの買い物を避ける。

・黒っぽい洋服が多い。

・パットやオムツをつけている。




排尿の仕組み@〜A



@ 腎臓から尿が産生され膀胱に運ばれる。

A 膀胱弛緩 + 尿道括約筋、骨盤底筋収縮。

B 膀胱緊満による刺激で脳から排尿命令。

C 膀胱収縮 + 尿道括約筋、骨盤底筋弛緩

D 排尿






尿失禁の種類





・尿道外尿失禁(にょうどうがい)

・腹圧性尿失禁(ふくあつせい)

・切迫性尿失禁(せっぱくせい)

・溢流性尿失禁(いつりゅうせい)

・反射性尿失禁(はんしゃせい)

・機能性尿失禁(きのうせい)












尿道外尿失禁





尿が尿道以外から出てしまう



@ 腎臓から尿が産生され膀胱に運ばれる。(ここが原因)



A 膀胱弛緩 + 尿道括約筋、骨盤底筋収縮。

B 膀胱緊満による刺激で脳から排尿命令。

C 膀胱収縮 + 尿道括約筋、骨盤底筋弛緩

D 排尿



く原因>


月膀胱膣ろう、尿管異所開口など

く特徴>


昼夜を問わず常に尿が漏れている

<治療>


手術により構造正常化






腹圧性尿失禁(過可動性尿道)





尿道括約筋、骨盤底筋収縮不良



く原因>


妊娠、出産や加齢による骨盤底筋筋力低下



く特徴>




咳やクシャミ等による腹圧上昇時の失禁

女性の尿失禁の6割以上をしめる

膀胱脱、子宮脱、直腸脱合併



@ 腎臓から尿が産生され膀胱に運ばれる。

A 膀胱弛緩 +尿道括約筋、骨盤底筋収縮。(ここが原因)



B 膀胱緊満による刺激で脳から排尿命令。

C 膀胱収縮 + 尿道括約筋、骨盤底筋弛緩

D 排尿



く治療>




骨盤底筋運動、薬剤、手術により骨盤底筋補強






切迫性尿失禁





膀胱の無抑制収縮(尿意あり)



く原因>


膀胱炎などによる膀胱知覚過敏

パーキンソン病や脳出血,脳梗塞の後遺症

などによる排尿調節神経系の障害



く特徴>


一度に大量の尿失禁

少量の尿で尿意を感じ頻尿となる



@ 腎臓から尿が産生され膀胱に運ばれる。

A 膀胱弛緩 + 尿道括約筋、骨盤底筋収縮。

B 膀胱緊満による刺激で脳から排尿命令。(ここが原因)



C 膀胱収縮 + 尿道括約筋、骨盤底筋弛緩

D 排尿



く治療>


膀胱を弛緩させて調整する薬剤(バップフォ一、ブラダロン、ポラキス等)







溢流性尿失禁





膀胱収縮不全、尿道通過障害



く原因>


糖尿病や手術による神経障害

前立腺疾患などによる尿道通過障害



<特徴>


男性にも多く見られる

少しずつ何時も尿が漏れている



残尿が多い



@ 腎臓から尿が産生され膀胱に運ばれる。

A 膀胱弛緩 + 尿道括約筋、骨盤底筋収縮。

B 膀胱緊満による刺激で脳から排尿命令。

C 膀胱収縮 + 尿道括約筋、骨盤底筋弛緩(ここが原因)



D 排尿



く治療>


膀胱収縮増強剤、手術などによる通過障害改善







反射性尿失禁





膀胱の無抑制収縮(尿意なし)



く原因>


交通事故や腫瘍による脊髄の障害



く特徴>




尿意が無く、少量の尿で膀胱が収縮

残尿も認められる



@ 腎臓から尿が産生され膀胱に運ばれる。

A 膀胱弛緩 + 尿道括約筋、骨盤底筋収縮。

B 膀胱緊満による刺激で脳から排尿命令。

C 膀胱収縮 (ここが原因)

+ 尿道括約筋、骨盤底筋弛緩

D 排尿



<治療>
BR>
膀胱を弛緩させて調整する薬剤(バップフォ一、ブラダロン、ポラキス等)






機能性尿失禁





排尿の仕組みに特に問題は無い



く原因>




手足が不自由、痴呆利尿剤や血圧の薬で尿量増加

向精神薬などで意識がモウロウとなる

く特徴>


トイレと違う場所で排尿してしまう



@ 腎臓から尿が産生され膀胱に運ばれる。

A 膀胱弛緩 + 尿道括約筋、骨盤底筋収縮。

B 膀胱緊満による刺激で脳から排尿命令。

C 膀胱収縮 + 尿道括約筋、骨盤底筋弛緩

D 排尿



く治療>


可能な限り内服薬の整理、変更

医療・介護の熱意、患者の意欲

(トイレに近い部屋、脱ぎやすい服、夜間は便器で排尿など)







腹圧性尿失禁



尿道括約筋、骨盤底筋収縮不良⇒過可動性尿道(最多)



<解剖学的特徴>


女性は男性に比べて尿道括約筋や骨盤底筋の発達が悪い



く原理>




妊娠、出産や加齢により骨盤底筋の筋力が低下つまり膀胱が下がります。

正常な時は、腹圧は膀胱の出口を圧迫するようにも働きます。

ところが、膀胱が下がると腹圧は膀胱の出口を圧迫できず膀胱を押すようにだけ働きます。

すると咳やクシャミなどでお腹に力が入ったとき尿が漏れてしまうようになる。




く原因>




出産:骨盤底筋に大きな損傷を受ける

老化:身体全体の筋力低下

肥満:腹圧が高く膀胱を圧迫

便秘:骨盤底筋に常に負担をかける

閉経:女性ホルモンの減少で尿道粘膜が薄くなる



<治療>





骨盤低筋運動





早ければ3ケ月で効果あり、

8割以上効果ありただし中断すると再発するので継続が大事



薬剤





膀胱の筋肉を緩めたり、括約筋の収縮カを高める薬を補助的に使用



手術





最近は開腹しない手術でTVT(膀胱頚部支持手術)

や尿道吊り上げ術が多く行われている




く腹圧性尿失禁とならないための注意点>





妊娠中や産褥期では





妊娠中の尿失禁は心配要らない(生理現象と同じ)

出産で骨盤底筋に大きな損傷を受けるのは回避できない



・出産後3週間はできるだけ腹圧をかけない

・ウエストやお腹を締め付けるのは禁物

(出産後6週間)

・腹筋運動も出産後6〜8週間経ってからが良い

・出産後3週間を過ぎたら骨盤底トレーニングを開始


上記以外では



・普段から骨盤底トレーニングを行っていく

・生活に支障をきたすなら迷わず医師に相談を!



最後のお願い





・尿失禁は、「恥ずかしいから隠しておく」などと考えないでください。

・意外なほど多くの人にある症状です。

・最近、QOL(生活の質)を向上させるために世界的に注目されており、

それにともない診断法や治療法も急速に進歩しています。

・適切な処置を受けることによりほとんどの方が快適な生活を取り戻せます。

・悩んでいる方は積極的に受診してください。






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