身体に効く栄養成分・食材・調理方法
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脳内麻薬がすべてのカギだ。
人も動物も乱暴な言い方をすれば、すべて欲の塊です。
その欲とは何かといえば、脳内に
麻薬系の物質を求める習性ではないでしょうか。
麻薬というと、その言葉自体にマイナス
・イメージがこびりついていて、何となく後ろめたい気持ちがします。
しかし、脳内モル
ヒネ系の物質について、長らく考え、研究を続けてきた私には、そうとしか思えないので
す。
麻薬という言葉が、なぜ後ろめたい響きを持つかというと、まず第一によく犯罪など
にからむからでしょう。
それに、麻薬は、輪出入や製造はいうまでもなく、譲渡したり所
持していただけでも、「麻薬取締法」の対象となるたいへん「危ない」物質です。
しかし
、その「危ない」物質が、医学の面では大活躍をしています。
せきどめ(オキシメテバノ
ール等)、鎮痛・麻酔補助薬(ペチジン、フェンタニール、ドロモラン等)、点眼薬(オ
イヒニン、塩酸コカイン等)、癌末期の疼痛緩和(モルヒネ、コカイン等)、狭心症発作
(モルヒネ)など、すぐに思いつくだけでも、これくらいのものがあります。
つまり、麻
薬とは「危ない」と同時に、使い方しだいではたいへん「役に立つ」物質なのです。
だか
らこそ、厳しい取り締まりをし、使い方を誤らせないようにしているということでしょう
。
もうひとつ大切なことは、私のいう脳内モルヒネ系あるいは脳内麻薬というのは、あく
までも脳の中で介泌される物質であるという点です。
麻薬取締法の対象となっているのは
、天然麻薬にしろ合成麻薬にしろ、すべて「人体の外部の物質」です。
その「人体の外部
の物質」を、人体に入れることによって、脳が分泌することによって起こることと同じよ
うなことが起きるわけです。
それが、これまでは麻薬効果ということで、さまざまに喧伝
されていたわけです。
「人体の外部の物質」であっても、脳内モルヒネ系と同じはたらき
をするのならば、それはいいじゃないか。
そう思われる方もいるでしょうが、「人体の外
部の物質」である天然麻薬・合成麻薬と、脳内モルヒネ系には、大きな違いがあります。
それは、じつに決定的な違いです。
「人体の外部の物質」である天然麻薬・合成麻薬は、
脳内モルヒネ系のように、自然に分解されるということがないのです。
また、麻薬取締法
との関連でいうと、脳内モルヒネ系は、取り締まりの対象とはなっていません。
音楽や絵
画に感動して、脳内モルヒネ系がドンドン分泌されたからといって、おまわりさんにつか
まるということはないわけです。
どうか、そうしたことを前提として、私のいう脳内モル
ヒネ系の話を聞いてください。
さて、欲についての話に戻りますが、生埋的な欲求からは
じまって、自己実現などの高度な人間的欲求まで、私たちの欲のすべては、脳内の麻薬系
の物質でコントロールされていると考えられます。
自分がそのようにしたいと「思う」か
ら、そのようにするのではなく、脳内の麻薬系の物質にコントロールされて、そのように
してしまうのです。
それが、もっとも端的にあらわれるのが、ダイエットに挑戦している
ときです。
自分としては、痩せたいので、もうこれ以上は食べないと「思う」。しかし、
どうしても食べたい。そうしたことの連続ではないでしょうか。
つまり、「思う」ことで
はない、何かが私たちを支配していて、それが私たちを行動に赴かせるわけです。
そのよ
うに考えたほうが分かりやすいことが、いくつもあります。
脳内モルヒネ系の活用という
観点から、もう一つとても大切な脳内麻薬の作用があります。
それは幻覚作用です。
麻薬
系物質が過剰に分泌されると、私たちは幻覚を見ます。
それは一種の副作用ですが、これ
を上手に活用すれば、潜在意識や条件反射や欲望を楽に変換することができ、そのことに
よって人生をいい方向に大きく変えることができます。
その方法については、後に詳述し
ます。
脳内モルヒネ系を活用しての潜在意識や条件反射や欲望の変換というメカニズムは
、ヒトも含めて、動物が意図して作ったものではありません。
では、誰がつくったのか?
これは一つの仮説ですが、遺伝子ではないでしょうか。
ヒトや動物が、大自然のなかで、
たくましく、より効率的に、合埋的に生きていけるようにと、遺伝子が主体として働いて
作った。
私には、そうとしか思えないのです。
あるいはまた、遺伝子が、ヒトも動物も、
その意図に逆らうことなく生かしていくために、麻薬系という物質をとりだしたのかもし
れません。
もしも、麻薬系物質以外のものであったならば、私たちはきっと、遺伝子の思
いどおりにはならなかったでしょう。
遺伝子の意図に沿ったこと、遺伝子の喜ぶようなこ
とをしたときには、脳内モルヒネ系物質を分泌させて、ヒトに快感を与える。
そのように
して、遺伝子は私たちを一定の方向へと誘導しているのではないでしょうか。
麻薬という
物質系は、依存性がきわめて強力であり、私たちがこれに逆らうことは、ほとんど不可能
です。
逆にいえば、遺伝子は、すべての動物を彼らの意図に従わせるべく、麻薬という依
存性の強い物質を脳内で多用しているとも考えられるのです。
現在、国連(国際連合)の
専門機関であるWH0(世界保健機関)では、人体の外部にある麻薬を、次の七つに分類
しています。
中枢神経作用
よく似た脳内モルヒネ系物質
モルヒネ系・・抑制
β−エンドルフィン
アルコール・バルビツレート系・・抑制
なし
アンフェタミン・覚醒剤系・・興奮
ドーパミン、ノルアドレナリン等
コカイン系・・興奮
なし
大麻系(マリファナなど)・・抑制
なし
幻覚剤系(LSDなど)・・興奮
セロトニン
カート系・・抑制
なし
その人体の外部にある七つの麻薬によく似た物質を、私たちは脳内で多数分泌していると
いうことが、最近になって分かってきました。
それは、モルヒネ系によく似ているβ−エ
ンドルフィン、アンフェタミン・覚醒剤とよく似たドーパミンやノルアドレナリン、LS
Dによく似たセロトニンなどです。
依存性脳内物質(麻薬)は、意識の状態の変え方によ
り大きく二つに分けられます。
工ンドルフィン系とドーパミン系です。
この二つの系は、
ともに過剰に分泌されると幻覚作用がありますが、意識水準を下げる(抑制)のがエンド
ルフィン系であり、意識水準を上げる(興奪)のがドーパミン系です。
鍼や灸などの東洋
的施術、それにマッサージなどの西洋的施術は、ともに脳内モルヒネ系物質のなかのエン
ドルフィン系の分泌を高める作用があるものと思われます。
それというのも、鍼を打つこ
とにより麻酔をすることもできますが、そのときは非常に眠気が強くなる(意識の抑制作
用)からです。
それに、鍼麻酔は、ナロキソンを投与すると、途端に効かなくなります。
ナロキソンというのは、モルヒネの作用を抑えるモルヒネ拮抗剤です。
つまり、モルヒネ
拮抗剤を投与すると、鍼麻酔が効かなくなるということは、鍼麻酔はモルヒネに相当する
脳内麻薬を分泌させているにちがいないということです。
東洋が得意とする座禅による瞑
想も、体温の下降や脈拍の低下、および呼吸数の減少など、エンドルフィン系の特徴がよ
く出ています。
このとき、脳波はα波を示しますが、α波自体は、自律訓練法やバイオ・
フィードバック法でも増量させることが可能です。
興味深いのは、そのとき、脳渡のα波
と末梢血のβ−エンドルフィン濃度が、比例関係を示す点です。
α波が多くなればβ−エ
ンドルフィン濃度が濃くなり、α波が少なくなればβ−エンドルフィン濃度も薄くなるの
です。
したがって、鍼・灸・マッサージ、座禅・瞑想のみならず、自律訓練法もバイオ・
フィードバック法(生物学的自動制御装置)も、脳内麻薬と非常に密接な、否、表裏一体
をなすヒーリング(癒し)のノウハウであるといえるでしょう。
そのヒーリング(癒し)
のノウハウを、より積極的に活用すれば、潜在意識や条件反射や欲望など、意のままに、
しかも苦もなく、楽に変換していけるということです。
潜在意識や条件反射や欲望が変換
すれば、人生そのものがガラリと変わることは、いうまでもありません。