身体に効く栄養成分・食材・調理方法
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食事に関する補足。
水というのはノンカロリーであり、私たちの体の六○％は水なのですが、その六○％の水
というのは、循環水なのです。
そのことについて、体育大の先生が考えた面白い実験があ
りました。
どういう実験かというと、選手を思いっきり走らせるときに、次の三つのパタ
ーンを作ったのです。
一、一つは水を制限し、水をあまり飲ませないで走らせる。
二、のどが渇いたら水を飲んでもいい、ということにして走らせる。
三、のどの潟きとは関係なく、時間できちんと水を飲ませて走らせる。
すると、いちばんバテずに長い距離を走ることができたのは、三番目のパターンでした。
それはなぜかというと、体温の上昇が少なくてすみ、本人の苦痛が少なかったからだそう
です。
ちょっとだけ体温が上がると、新陣代謝を高めることにもなるのですが、極端に体
温が上昇すると、熱を発散させるためにエネルギーを使い、疲れてしまいます。
その疲れ
方は、運動それ自体よりもひどいというようにいっている人もいます。
最近では、テレビ
でマラソンなどを見ていても、一定の距離ごとに給水所を設けて水を飲ませています。
な
かには、水を飲みたくない選手もいますが、それでも頭や足に水をかけて、冷やすという
ことはしています。
なぜ、そのようなことをするようになったのかというと、それは体温
の上昇を防ぐためでしょう。
そのように、マラソン一つをとってみても、変わってきてい
るわけです。
ダイエットについても、同じことがいえます。
のどが渇いたから水を飲むと
いうことではなく、定期的に飲んだほうがよいのです。
水を飲めば、効率よくエネルギー
の代謝を高めることができ、それを目的とするならば、マラソンと同じように定期的に水
を飲んだほうがよいわけです。
体温を上げるということでは「特異動的作用」というのも
、重要です。
これは、食事をすることによる体温の上昇のことです。
そのようにしてでも
、体温が上昇するとエネルギーを消費するわけですが、そのエネルギー消費が一日に消費
する全エネルギーの一割くらいになっているわけですから、けっして軽視できるエネルギ
ー消費量ではありません。
このエネルギー消費には、おもしろいところがあって、ある量
さえ食べればまちがいなく起こるのです。
ということは、一日に何度でも起こすことがで
きるということです。
ですから、一日に二回食べるよりも三回にわけて食べたほうが、エ
ネルギー消費が大きくなり、三回よりも五回のほうが、エネルギー消費は大きくなるとい
うことです。
次に食べ物の質によるエネルギー消費を考えると、やはりタンパク質を多く
とったほうがよいということになります。
熱エネルギーとしては、タンパク質がいちばん
たくさん使われ、脂がいちばん少ないのです。
脂はからだにたまりやすく、熱エネルギー
に変わりにくいからこそ、なんとしてでも減らさなければならないのです。
食事をとる時
間、それもとくに夕食の時間がたいせつです。
これまで、八時とか九時に夕食をとってい
た人が、五時とか六時に変えるだけで、体重はカンタンに二〜三キロ減ります。
なぜなら
ば、夜はたいていの人が食べ過ぎるからです。
それも、動物性のものを食べて、そのまま
寝てしまうので、摂取したカロリーがみんな脂に変わってしまうわけです。
ところが、五
時とか六時に夕食をとると、寝るまでのあいだにかなりのカロリーを消費するので、脂が
つきにくくなるわけです。
食べる量というものは、年齢とともに減らしていかなければな
りません。
なぜならば、人間が育っていくときに必要なカロリー、体のなかで使われるカ
ロリーあるいは基礎代謝というものは、年齢が増すごとに落ちていくからです。
そのため
、成長を終えたあとも、去年と今年で同じ量を食べていたならば、必ず太るのです。だか
らといって、毎年、食べる物や食べる量を変えていくことはたいへんです。
そこで、私は
一○年ごとに食べる物、食べる量を考え直すということを勧めています。
それは、とくに
四〇歳を超えた年代の人には、とても大切なことです。