身体に効く栄養成分・食材・調理方法
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水でダイエットをする方法
食欲を抑えるのによいはたらきをする野菜や果物、それに腹持ちのよさの秘密である繊維
素のほとんどは、水分です。
ハクサイ、セロリ、キュウリ、レタスなどの野菜は、九五%
以上が水分であり、メロン、オレンジ、スイカ、グレープフルーツなどの果物も、九○%
近くが水分です。
そのため、食後に果物を多くとるということは、水分を多量にとってい
るということになります。
食後三○分以内に大量の水分をとるとどのようなことになるか
は、すでにご説明したとおりです。
血糖値が一気に高くなり、それを下げようとしてイン
スリンが出てきて、ついでにせっせと脂をつくりはじめてしまいます。
つまり、太ること
になるわけです。
食後に果物を食べると太るといわれているのは、果物類に含まれる糖分
(果糖)のせいもありますが、水分のせいもあるのです。
しかも、スイカやメロン、オレ
ンジなどの果物の場合は、胃のなかにあるときに水分が出てきます。
そうすると、糖が上
がって即座にインスリンが出てきて、脂をつくりはじめ、太ってしまいます。
野菜の場合
は、分解されて繊維素になる小腸のあたりで水分が出てくるので、さほど太る原因にはな
りません。
私たちが一日に必要としている水の量は、二六○○ccくらいです。
その二六
○○ccの内訳は、だいたい次のようになっています。
水として飲んでいるのが一五○○
cc、食べ物のなかに含まれている水分が八○○cc、食べ物が燃えるときに出てくる水
(代謝水)が三○Occ。
その水が、どのようにして体外に出ていくかというと、呼気(
呼吸をしていて、空気を吐き出すとき)で四○○cc、汗で六○○cc、尿として一五○
○cc、大便で一○○ccくらいです。
そのように水の出し入れを見ると、水として飲ん
でいる一五○○ccが、かなりのウエイトを占めていて、とても大切であるということが
分かります。
そこで、どのような水を飲むべきかということになりますが、私は二つの理
由でミネラルウォーターを勧めています。
第一に、ミネラルが入っているということは、
とてもよいことです。
ヒトの体は、九六%までが、酸素(O)、炭素(C)、水素(H)
、窒素(N)でできています。そして、残りの四%が無機質です。
ミネラルウォーターは
、その無機質を補給してくれるのです。
第二に、いまの水道水には、いいミネラルは入っ
ていないばかりか、トリハロメタンとかさらし粉などが入っています。
さらし粉というの
は、かの悪名高き活性酸素が化けたもので、さまざまなものを酸化させる活性酸素と同じ
はたらきをすると思ってよいでしょう。
そのさらし粉は、どのようしてつくられるかとい
うと、これがじつにカンタンなのです。
まず、水と活性酸素とを合わせると過酸化水素(
オキシフル)ができます。
その過酸化水素に、塩からとった塩素をくっつけると、もうそ
れだけで次亜塩素酸ナトリウム、つまりさらし粉になるわけです。
さらし粉は、水と反応
すると次亜塩素酸を生じ、その酸化力によって強い殺菌作用を示します。
そこで、伝染病
そのものや、伝染病患者が使用した器具や食器の消毒に使われています。
それくらいに強
力な殺菌作用のあるさらし粉を、水道水も使っているのです。
水分というと、ビールなど
アルコール類にも注意が必要です。
アルコール類のカロリーは、脂と炭水化物との中間ぐ
らいで、一グラムあたり七キロカロリーと、かなり高カロリ−です。
ただし、カラのカロ
リー食といわれていて、アルコールが脂になったり炭水化物になったりすることはありま
せん。
しかし、アルコールはやはりダイエットの敵です。
なぜならば、アルコールが体内
に入って燃えているあいだは、ほかのものはほとんど燃えなくなり、炭水化物や脂肪が脂
としてたまりやすくなるからです。
それに、アルコールが燃えるときにはエネルギーが生
じて、肝臓のなかでせっせと脂を作りはじめるのです。
だからといって、すぐさま禁酒す
るのも考えものです。
お酒というのは、飲み過ぎるとよくありませんが、リラクセーショ
ン効果としては、われわれにかなりのメリットをくれる飲み物なのです。
そこで、アルコ
ールが体質にあわず、もともと嫌いだった人は、あえて飲む必要はありません。
しかし、
アルコールを飲まないでいると、かなりのストレスになる人は、量を決めるとか、水割り
やお湯割り、ウーロン茶で割るというように、飲み方を変えていくとよいでしょう。
それ
に、つまみにも注意が必要です。
ともすれば、焼き鳥や唐揚げ、チーズなどをとりがちで
すが、これら油っこくてカロリーの高いものは、避けるべきでしょう。
酒量としては、ご
飯一杯分くらいのカロリーに抑えたいものです。
ご飯一杯分だと、一六○キロカロリーほ
どになりますが、これをビールに換算すると大瓶で三分の二本、日本酒だと一合、ウイス
キーだとシングルで二杯、ダブルで一杯といったところです。
もしも、これ以上にお酒を
飲むのなら、主食を減らさなければならないわけですが、そうすると今度は栄養の面が心
配になってきます。
アルコールがカラのエネルギーであるということは、まったく栄養素
がないということを意味します。
お酒でカロリーを補い、炭水化物や野菜を減らすと、カ
ロリーは足りるけれども、栄養素が足りないということになるわけです。
また寝る前にお
酒を飲むのは、できるだけ避けたほうがよいでしょう。
お酒を一合飲むと、二時間くらい
は燃えます。
その間は、ほかのものは燃えないので、脂を作ってしまうことになるからで
す。
これを防ぐためには、一合飲むと二時間くらい起きていなければならないということ
になるわけですが、そうしますとお酒はほとんどさめてきます。
つまり、飲んで酔っぱら
って寝るということを、日常化しないほうがよいということです。
お酒について、悪いこ
とばかり述べてきましたが、WH0(世界保健機関)の分類では自然界に存在する七分類
の麻薬のひとつで、快感物質です。
酒は百薬の長という言葉があるように、もちろん悪い
ところばかりではありません。
リラックスをさせてくれるという精神的な効果のほかに、
脂を溶かすことにも間接的に関与してくれています。
アルコールが触媒的に働くことによ
り、「善玉コレステロール」が作られ、その「善玉コレステロール」が、体のなかにたま
った脂を持ちしてくれて、胆汁のなかに捨ててくれているのです。
ですから、適量であれ
ば、お酒はむしろ脂を除去してくれるダイエットの味方であるともいえるのです。
お酒は
昔から般若湯と呼ばれ、神道でも仏教でも飲んでもいいことになっているのは、そうした
ことによるものでしょう。
お酒は、飲み過ぎれば猛毒になりますが、適量だとよい効果が
あるということです。
そこで、もう一度お酒の飲み方を整理しておきましょう。
一、楽しみながら飲む。
二、飲んでもすぐ寝ない。
三、おつまみは油っこいものは避け、湯豆腐などの植物性タンパク系にする。
これらを守って楽しくお酒を飲めば、精神的にもダイエットの観点からも、けっして悪い
ことではないということです。
だからといって、お酒が体質にあわない人は、無理に飲む
必要はありません。
逆に、お酒が好きな人や、飲む雰囲気が好きな人は、絶対に禁酒しな
ければならない、一切飲むことをやめなければならない、ということではないということ
です。