身体に効く栄養成分・食材・調理方法
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脂肪を減らすための新しい食品群の分類
体内の脂肪を減らすためには、脂肪分を含む食べ物をできるだけ摂らないようにすること
が大切です。
そこで、私が勧めたいのは〃コクサイ食〃です。
〃コクサイ食〃とは、穀物
のコクと野菜のサイをとって、私が名付けた食物群です。
コクサイのほかに、果物も入れ
て〃コクサイカ食〃を勧めている研究者もいますが、果物はいずれも果糖を含んでいて、
これがとてもカロリーが高いので、私としてはあまりお勧めできません。
脂肪を含む食べ
物は、すべてカロリーが高いので、すぐにカロリーオーバーとなります。
しかし、〃コク
サイ食〃は腹持ちがよく、カロリーが少ないため、脂肪と同じだけのカロリ−をとろうと
すると、ものすごい量を食べなくてはなりません。
たとえば、ジャガイモー個のカロリー
は、一○○キロカロリーくらいです。
その一○○キロカロリーをバターでとろうとすると
、ジヤガイモを五つに割った一つくらいの分量で十分です。
そのくらいの分量のバターを
食べても、たいして腹の足しにはなりませんが、ジャガイモー個となると、これはかなり
食べた気がします。
つまり、〃コクサイ食〃でダイエットをすれば、さほど空腹感を感じ
ることなく、体重を落としてゆけるということです。
また、これはよく知られていること
ですが、朝食を抜くのはよくありません。
朝食はしっかり食べて、心身をよく目覚めさせ
て、基礎代謝を高めるべきなのです。
少なくするのならば、それは昼食であり、タ食は昼
食よりもさらに少なくすべきです。
それに、ここからはきわめて重要なことですが、肉類
に対する常識を改める必要があります。
昔は、蛋白、炭水化物、脂肪は必ず食べなさいと
いわれていました。
それも、卵やチーズなどの乳製品、それに肉類などのタンパク質を1
とすれば、野菜や穀物などを2とするように食べなさいといわれてきました。
しかし、こ
れはどうやら誤りであるということが、その後、研究が進むにつれて分かってきました。
若い育ち盛りのときには、かなりの脂肪が必要です。
女性ホルモンや男性ホルモンという
のは、脂肪が分解されたコレステロールから作られるからです。
若い女性でも、かなり激
しい運動をして、体内に脂肪をほとんど蓄積しないでいると、生理がとまったりするのは
そのせいです。
極端に脂肪をとらないでいると、ホルモンをつくる材料がない状態になり
、パサパサになってしまうわけです。
では、どうすればよいのか。
脂肪はたしかに必要な
のですが、だからといってとくに脂肪分をとる必要はないのです。
脂肪分がまったく入っ
ていない食べ物などないからです。
米にもサツマイモにも、一%くらいですが、脂肪は入
っています。
若いとき以外は、その程度に脂肪をとれば、もう十分なのです。
脂肪をとら
なければ、ということで、マヨネーズやドレッシングなどを、たっぷりつけて食べるとい
うのは、少なくともダイエットをやっているときには、やめるべきです。
油の類は、わず
かな量でも、すぐにカロリーオーバーになってしまうからです。
サンドイッチ、とくに野
菜サンドなどは、基本的にはカロリーの低い食べ物です。
小麦からできたパンと野菜です
から、カロリーが高くなるはずはないのですが、油断はできません。
問題はマヨネーズで
す。
マヨネーズは卵と油でつくるわけですから、これがものすごく高カロリーなのです。
同じことが、野菜サラダについてもいえます。ダイエット中だということで、ご飯やパン
を我慢して、野菜サラダばかり食べているような人がいますが、そこにドレッシングをか
けたり、マヨネーズをつけたりしては、何にもなりません。
果物や野菜には、脂肪やタン
パク質は含まれていないと思い込んでいる人が多いようですが、これもとんでもない誤解
です。
果物として分類されているアボガドなど、総カロリ−のうち八五%までが脂肪なの
です。
野菜をみても、ホウレン草には三六%、タケノコには二八%、グリーンピースには
三六%も、タンパク質が含まれています。結論的にいうと、ダイエットをしている人、あ
るいはその期間は、「パンや米やパスタはたくさん食べてください。
肉類やドレッシング
やマヨネーズ、洋菓子などは、できるだけとらないでください」ということになります。
少し前までは、脂肪と蛋白と炭水化物を、三大栄養素といっていましたが、最新の研究で
はそのようなことにはなっていません。
とくに脂肪に関する部分は、むしろ完全な誤りと
なっていて、できるだけとらないほうがよいとされています。
三大栄養素だからといって
、あえて肉類をとる必要はないのです。
なぜならば、育ち盛りの若い人でなければ、他の
食品に含まれている脂肪だけで十分に間に合うからです。
西部開拓時代から牛肉を主食の
ようにして食べてきたアメリカ人でさえ、一九九六年からは「人間は、動物性食品をとる
必要はない」というようなことを言い出しているのです。
三大栄養素をうたい文句に、や
っきになって日本に動物性食品を輪出してきたアメリカが、ついにそのようなことを言い
出すようになったのです。
そうして、アメリカ人のなかでも進歩的な人たちは、目本食に
注目して、寿司や豆腐、それに納豆まで食べるようになってきています。
にもかかわらず
、日本人がいつまでも、「三大栄養素が大切だ。動物性タンパクをしっかりととらなけれ
ばならない」と信じて、一生懸命に肉類を食べるというのは、じつに滑稽なことではない
でしょうか。
否、滑稽を通り越して、じつに悲しい光景であるというべきかもしれません
。
日本においても、栄養学というものじたい、これから大きく変わっていくのではないで
しょうか。私は、そのように見ています。