身体に効く栄養成分・食材・調理方法
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EPAで血液の流をサラサラにする。
●イヌイットに心臓病が少ない理由
極寒の地に住むイヌイット(エスキモー)は、世界でも珍しい心臓病の少ない民族です。
イヌイットが常食にしているのは、魚やアザラシやオットセイなど。
動物性の食物ばかり
食べているのですから、普通なら心筋梗塞、動脈硬化などの成人病にかかりやすいはずで
す。
ところがアザラシなどを食べることで、血液の中にEPA(エコサペンタエン酸)や
DHA(ドコサヘキサエン酸)という血液の流れをよくする不飽和脂肪酸が増えたのです
。
これは、アザラシのエサにしている魚にEPAが豊富に含まれていたため。
普通ちよっ
とした傷なら、血が固まって自然に傷口がふさがりますね。
これが血液中の血小板の働き
です。
心筋梗塞や脳梗塞などの原因となる血栓も、血液中に血小板が集まってできた塊で
す。
EPAにはこの血液を固まりにくくして、血液の流れをよくする効果があるのです。
日本人の血液中に含まれるEPAは、イヌイットと魚をあまり食べない欧米人との中間ぐ
らいだといわれています。
しかし最近は食生活の変化にともない、このバランスも崩れが
ちですから、EPAは意識してとる必要があるのです。
●コレステロールも安心な魚の脂肪
EPAが多く含まれるのは、マグロのトロ、ブリ、サンマ、イワシなどの背の青い魚や、
イクラなど。
特に刺し身にして食べると大事な油脂を逃しません。
また、EPAは、血液
の凝固力を下げて血栓を防ぐ他にも、血管の収縮をゆるめる物質をつくることから血圧を
下げる、血液中のコレステロール値を下げるなどの効果があることもわかっています。
●ビタミンEも必ずいっしょにとる
EPAやDHAなどの魚の不飽和脂肪酸には、酸化しやすいという性質があります。
脂肪
の酸化物が体内にできると、せっかくのEPAもなんの効果もないばかりか、健康上マイ
ナスです。
この酸化を防ぐのが、ビタミンE。Eには、自身が酸化されることで、酸化を
広げない働きがあるのです。
Eが多い食品は、魚ももちろんですが、植物油、卵、牛乳な
ど。
植物油で魚を調埋することは、健康にたいへん効果的なのです。