介護予防
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飲み込むときに上を向かなければならない人がいますが、

そのままにしておいてよいのでしょうか?








苦い薬を飲み込むときなどは,私たちでも顎をしゃくりあげるように反動をつけて,

上を向いて飲み込むことがあると思います。

舌の力でのどに送り込むのが通常の飲み方ですが,

これでは薬が舌に触れて苦味をより強く感じてしまうので,

重力を利用してさっと流し込んでしまおうというわけです。

この様子を思い浮かべていただければ,

食物を咽頭へ送り込む障害がある場合にはどのような飲み方になるかが想像ができるでしょう。

実際,舌の運動障害で食物の送り込みに問題があると,上を向いて飲むようになります。

随伴する症状として,構音障害がある,口の中に食べ物が残ってしまうなどがみられます。

口唇の食物取り込みや閉鎖が不良なときにも上を向いて飲むことが多く,

両者は合併することが多いようです。

基礎訓練として次のことを行います



@舌のマッサージ

A舌の前後・左右・上下への運動

B舌を口蓋に押しつける運動,下顎をかみしめる(下顎の固定)運動



また発音訓練(パパパ,タタタ,ラララ,カカカなどと発音する)も非常に有効です。

摂食場面で一口ごとに上を向いて食べるのでは疲労します。

また,上を向いてから元に戻すタイミングがずれると誤嚥の危険が高まります。

さらに,高齢者では頸椎症が合併していることがあり,

頸部の伸展(上を向くこと)は頸椎症悪化につながりますので注意しなければなりません。

リクライニング椅子に楽に腰掛けて頸部をやや屈曲位にしても重力が利用できるので,

この方法をお薦めします。




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