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院内感染







★院内感染の原因菌MRSAは緑茶うがいで予防が可能

 


★日常の濃度以下で強力な殺菌作用


 最近、院内感染を引き起こすことで問題になっているMRSA(メチシリン耐性黄色ブ ドウ球菌)は、厄介なことに、ほとんどの抗生物質(カビや細菌により分泌され、病原菌 などの発育・繁殖を抑える物質)が効きません。

 現在、医療施設から検出されるMRS Aは、ますます増加傾向にあります。

院内で蔓延したMRSAがいったん患者に感染する と、その除去が非常に困難です。

ゆえに、MRSA感染症には初期治療が重要であり、か つ感染症の防止対策が望まれていました。

 私は、以前からお茶の抗菌・殺菌効果に注目 していました。

 実際、百日ゼキ菌、マイコプラズマなどの呼吸器の感染症を引き起こす 菌に対して、お茶が抗菌・殺菌作用を示すことはわかっていました。

また、細菌が出すさ まざまな毒素たとえば黄色ブドウ球菌毒素、腸炎ビブリオ耐熱性溶血毒、コレラ溶血毒、 コレラ毒素や百日ゼキ毒素などの作用を阻害することもわかっていました。

 お茶の強力 な抗菌・殺菌作用を示す本体は、カテキンやテアフラビンというお茶の渋みの成分であり 、その構造と機能の関係も明らかにされています。

 さらに、お茶がコレラなどに対して 感染を防御する働きのあることも動物実験により確かめられています。




 そこで今度は、 お茶およびカテキンのMRSAに対する抗菌・殺菌作用について検討することにしました 。

 昭和大学病院および昭和大学藤ヶ丘病院で患者から分離されたMRSA五二株につい て調べたところ、なんと日常飲用している濃度(二・五%)の茶エキス一ミリリットルで一万個 のMRSAが二四時間以内に死滅することがわかりました。

また、福岡大学の向野賢治 教授らを中心とするグループも、カテキンの吸入によって気道(呼吸のための空気の通路 )の中にあるMRSAを除菌する方法を検討しています。

 福岡大学の研究では、発熱な どの症状の認められないMRSAの保菌者一二人に対してカテキン製剤を使用しました。

 一日二○ミリグラム吸入させたところ、一二例中四例で菌が除かれていました。

除菌されな かった八例中六例に対して、一日四○ミリグラム投与したところ、四例で除菌が見られました。




★医療での応用が期待されるお茶


 結果として、一二例中八例でMRSAが除菌され、気道内MRSAの保菌者に対するカ テキン吸入療法の有用性が示唆されたのです。

 カテキンの一般毒性はきわめて低く、副 作用も少ないし、お茶による耐性菌が発生する問題もないと考えられます(耐性とは、病 原菌が退治してくる物資に対して抵抗力をつけてしまうこと)。

 MRSAに対して有効 な抗生物質がほとんどない現状では、「お茶で積極的にうがいをすること」は、MRSA 感染予防に役立つものと考えられ、医療現場での応用が期待されています。

 抗生物質は 、カビや細菌が他の微生物を抑制するための防御物質ですが、カテキンは、より高等な生 物である植物がもつ本来の防御物質です。

 ゆえに、お茶のカテキンが抗菌・殺菌作用、 細菌が出す毒を阻害する作用、ウイルスの働きを活発にしない作用など、多彩な機能をも っていてもなんら不思議でないと思われるのです。

 ところで、私たちは〃カテキンと抗 生物質の併用〃についても検討しました。

まだ研究の途中ですが、MRSAに効かなかっ た一部の抗生物質で、お茶と併用することで病原菌に対して有効に働くものがある、とい うこともわかってきています。









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