身体に効く栄養成分・食材・調理方法
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ダンベル体操の健康づくり作用を
効果的にする食べ方(食事法)
ダンベル体操には、肥満、高脂血症・動脈硬化、高血糖・糖尿病、貧血、骨粗鬆症、便秘
、冷え性などを改善・解消する作用がある。
これらの作用は、食生活をとくに変えなくて
も、ダンベル体操を生活に組み入れれば、いずれも大なり小なり確認されるものばかりで
ある。
しかし、ダンベル体操に加えて、食生活にも科学的な食べ方革命をおこせば、ダン
ベル効果は一層大きなものとなることは言うまでもない。
○筋肉づくりを進めるタンパク質の食べ方。
ダンベル体操の健康づくり作用の最も大きな部分は、筋肉の増量と活性化をもたらすこと
にある。
筋肉をしっかりつくることは肥満と成人病の改善・解消に最も重要だからである
。
また、熟年者や高齢者にとっては、筋肉が滅量して虚弱化し、介護を受ける身になるこ
とを防止するため、筋肉づくりを重視しなければならない。
同じように、筋肉が減弱化し
て、転倒したり落下して骨析をおこし、寝たきりになるのを防がなければならない。
その
筋肉づくりは、夜の睡眠中に活発に進む。
タンパク質の合成と分解のバランスが、合成に
最も都合良く、一方、分解は最も抵下した状態になるのが夜の睡眠中である。
したがって
、筋肉タンパク質づくりの材料として必要なタンパク質を、夕食でしっかり摂らなければ
ならない。
タンパク質をたっぷりと含む食品には、魚、肉、ハム、ノーセージ、卵、チー
ズなど、いろいろある。
いずれもご馳走になる食品である。
だから、夕食はご馳走を食べ
なければならない。
これを誤って、夕食は肥満のもとになる食事だから、タ食を控えめに
食べるのがよいとか、タ食は抜いてもよいくらいだとする考え方が横行している。
まちが
っても、夕食を質素な、ご馳走の少ない食事にしてはならない。
ポイントは、夕食の料理
法である。
脂肪を夕食で摂ると太ることにつながるので、炒めるとか揚げるなどの油料理
を避けること。
煮る、焼く、蒸す、生など、あっさりした調理法で料理をつくること。
夕
食でタンパク質をしっかり摂ったら、ダンベル体操を夕食後の1〜2時間に実行してから
就寝するのがよい。摂取したタンパク質が、より効果的に筋肉づくりに使われるようにな
る
○貧血対策の食べ方。
筋肉をはじめ全身の細胞に酸素を運搬する役割を持つのがへモグロビンと呼ばれる赤血球
中の鉄タンパク質である。
血色素とも呼ばれるが、血液100ml中に12g以下しかな
い場合、貧血と呼ばれる。
貧血になると細胞への酸素の供給が不十分になるため、エネル
ギー代謝が不活発になる。
その結果、細胞の代謝活性が抵下し、体は調子を落として活力
を発揮できなくなる。
筋肉はとくに酸素を必要としており、パワーやスタミナの発揮に酸
素が重要である。
女性やお年寄りに貧血が多発するのは、タンパク質合成を刺激する努力
が不足するためである。
ダンベル体操は、タンパク質合成を活発化し、1ヶ月前後で血色
素量を正常値にレベルアップする作用を持っている。
それを一層効果的にする食べ方は、
次のようになる。
筋肉づくりと同様に夕食で鉄を含むタンパク質食品を食べる。
牛ヒレ
、馬肉、鯨肉、カツオ、マグロなど赤身の肉や魚類に鉄とタンパク質の両者が含まれてい
る。
鉄の吸収は、タンニン(コーヒー、紅茶、緑茶などに多い)とかフィチン酸(玄米、
豆腐などに多い)によって強く阻害されるので、タ食どきや夕食後、さらには夕食前にも
、このような物を控えるのがよい。
貧血の人は、このことをよく守った方がよい。
また、
カルシウムは鉄(ノンヘム鉄と呼ばれるもの)の吸収を強く阻害する。
とくに牛乳やチー
ズのような乳製品のカルシウムにその作用が強い。
したがって、牛乳を飲みながら夕食を
とるとか、タ食後に牛乳を飲むのは避ける方がよい。
1時間半くらい時間をあけると、カ
ルシウムの鉄吸収阻害作用は出てこないので、牛乳などは食事どきではなく、食後のフロ
あがりなどに飲むようにするのが望ましい。
そして、鉄の吸収を促進するものとしてクエ
ン酸やビタミンCがある。
レモン、オレンジ、グレープフルーッなどの柑橘類に多く含ま
れている。
そこで、料理にレモン汁をかけたり、タ食後のデザートにオレンジやグレープ
フルーツを食べたり、オレンジジュースやグレープフルーツジュースなどを飲むことは、
鉄の吸収をアップするのに大いに有効である。
さて、夕食で赤身の肉や魚の科理を食ベ、
夕食後のデザートにオレンジやグレープフルーツを食べたら、ひと体み。
フロに入る前か
後にダンベル体操。それから就寝。こんな食べ方のリズムが、貧血対策を充実したものに
する。
○骨づくりの食べ方。
骨析して寝たきりにならないよう、骨粗髭症を防止することに、人々の関心が集まってい
る。
そのためには、骨の鉄筋にあたるコラーゲンと呼ばれるタンパク質をしっかりつくる
こと、さらに、骨のセメントであるカルシウムをコラーゲンに結合させることの2点を促
すことが大切である。
コラーゲン合成を促すには、夜の睡眠を大事にして、夕食でタンパ
ク質をしっかり摂り、それを材料にしてコラーゲン合成が活発化するように、ダンベル体
操を夕食後から就寝前に実行する。
最近、骨づくりにはコラーゲンを摂るのが有効だとし
て、健康食品のコラーゲンを摂る人が多いと聞くが、それは意味のないことである。
食べ
物として摂られたタンパク質は、すべてアミノ酸や、ペプチドという小さなタンパク質に
分解されて吸収されるので、コラーゲンを食べればそっくり骨に行って骨に沈着するとい
うわけにはいかない。
どんなタンパク質でも、骨コラーゲンの合成には、一応平等に役立
つと考えてよい。
卵でもチーズでも魚でも、鶏肉、豚肉、牛乳でも、タンパク質食品を食
べれば、骨コラーゲン合成の材料となりうる。
しかし、材料となるからといっても、体内
でのタンパク質合成が不活発であれば、それらはエネルギーに分解されたり、ぶどう糖や
グリコーゲンに変化したり、脂肪にも変化して、タンパク質合成に使われないで終わるこ
とになる。
ダンベル体操でタンパク質合成を活性化することが、何にも増して重要である。
もう一つ、カルシウム源であるが、カルシウムは、貧血防止に必要な鉄の吸収を阻害する
ので、タ食どきには摂取を避け、フロあがりのようなタイミングで牛乳を飲んで摂るのが
合理的である。
鉄の吸収を阻害する作用が牛乳やチーズに比べて小さいのが、クエン酸・
リンゴ酸カルシウム、クエン酸カルシウムなどである。
カルシウムの吸収そのものも、製
剤のカルシウムの方が良いのが一般的である。
ところで、牛乳のカルシウムを最も優れた
カルシウムとする風潮がある。
しかし、牛乳の乳糖が腸内発酵をしてガスを発生させ、下
痢を引きおこしたり、牛乳の脂肪が体脂肪の基になったりすることもある。
そろそろ牛乳
がベストの考え方は変わる必要があるかも知れない。
それから、日本人の栄養摂取状況に
おいて、唯一、所要量よりも不足しているのがカルシウムであるとして、牛乳を飲むこと
を国策のようにして奨励する風潮も改善される必要がある。
牛乳を飲めば即、骨粗鬆症が
改善されるとか防止できるかのような牛乳のすすめは消費者に対して無責任ではないだろ
うか。
カルシウムの摂取量が所要量を充たしたとき、国民の骨の状況にどのようなことが
起こるのか、それについても、所要量に達するまで牛乳を飲め、とすすめている人たちは
責任を持って答えを示す必要が出てくるであろう。
○便秘を防ぐ食べ方
ダンベルを左右に振りまわす運動を、頭一つ分前傾した姿勢でやると、腹がよく刺激され
る。
この体操を1ヶ月も続けると、便秘が解消する。
これは、大腸の筋肉が強化されて、
大腸が蠕動運動をきちんとやれるようになるためである。
このダンベル効果をさらに大き
くするために、食物繊維を夕食できちんと摂ることが大切である。
その食物繊維には、り
んごやオレンジなどの柑橘類に含まれるペクチンのような水溶性のものと、豆類や玄米ご
はん、フスマ入りパンや全粒粉入りパンなどに含まれるセルロースのような不溶性のもの
がある。
一般に水溶性のものは発酵を強くおこして大腸を酸性化するため、水分の再吸収
が低下して便を軟らかくし、下痢をひきおこす。
牛乳の乳糖も水溶性食物繊維と同じ性質
を持っている。
それに対して不溶性食物繊維は、発酵の程度が小さく、大腸菌の繁殖を促
して便量を大きくし、しっかりした便をつくる特徴がある。
現代人に不足するのは不溶性
の食物繊維なので、便秘の人は夕食で大豆入りごはんのような食事をとり、合わせてダン
ベル体操を一日1〜2回実行することがすすめられる。
夕食で食物繊維をとるのは、朝の
起床時に排便をきちんとするために必要である。
またガスの発生が日中におこるのは不都
合なので、夜の唾眠中に腸内発酵をおこすように、夕食で食物繊維をとるのが合理的であ
る。