ダイエット
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食べ過ぎの根本にある食欲調整の仕組みについて知っておく。
本来食欲とはきわめて精密に働くもの。
グルコース以外にも、食欲中枢は多くの物質を感知している。
満腹中枢のグルコース受容
性ニューロンと、空腹中枢のグルコース感受性ニューロンは、血液中の遊離脂肪酸、イン
スリン、有機酸などにも反応する。
また食欲中枢には、胃のふくらみ具合、外気温、味覚
の情報なども伝わってくる。
視床下部はこれらの情報を整理して、満腹だから食べるのを
やめるべきか、空腹だからもっと食べるべきか、総合的に判断している。
こうした食欲の
コントロールは、きわめて精密である。
イギリスのある学者が、自分の奥さんの食生活を
数十年にわたって観察・記録したところ、毎日の食事量は重さにするとわずか350mg
しかバラツキがなかったという話もある。
それもそのはず。
食欲中枢が正確に働いて体重
を維持することは、動物が生き抜くための最低条件だ。
食べ過ぎて太っても、食事が足ら
なくて痩せても、野生では死に直結する。
エサを得る体力が低下するし、天敵からも狙わ
れやすくなるからである。
狩猟・採集で暮らしていた頃のヒトも、似たような状況だった
に違いない。肥満もなかっただろう。
でも現代では、さしもの食欲も乱れがち。
その結果
増えているのが、肥満なのだ。
何がカボチャの中のキャラメルを狂わせてしまうのか。次
のぺージで詳しく見てみよう。