生活習慣病
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脂肪肝
食事療法の基本方針
脂肪肝の食事療法は,原因となる過度のアルコール摂取の習慣と過剰な糖質の摂取,また
合併しやすい肥満,糖尿病などに対し,それぞれに適したものとします.
◆摂取エネルギー量を制限します
肥満,糖尿病の程度と脂肪肝の程度は並行するといわれています.
エネルギー量を制限し
,肥満の是正が必要となります.
減量には,絶食や半飢餓療法などがもっとも効果的です
が,体たんぱくの消耗が強く,電解質喪失など重篤な副作用が発現する危険もあるため,
バランスを配慮し,段階的に工ネルギー量を減らし,脂肪組織を消耗させるのが望ましい
でしょう.
◆高糖質に偏った食事を控えます
糖質のうち,単糖類,二糖類に相当する果物や砂糖類は,穀類に含まれるでんぷん類に比
ベ,中性脂肪が肝臓に蓄積しやすくなります.
したがって,果物は控え,砂糖をたくさん
含む食品は避け,穀類は,肥満しない程度とします.
ただし,糖質は,極端に制限すると
ケトーシスを起こしたり,たんぱく代謝を障害する危険性があるので,少なくとも1日8
0gは確保したほうがよいでしょう.
◆高脂質に偏った食事を控えます
脂質は,飽和脂肪酸,不飽和脂肪酸ともに制限しますが、長期にわたる極端な制限は,脂
溶性ビタミンの吸収を悪くすることや,必須脂肪酸の欠乏を生じやすいため,バランスが
保てる程度に植物油をとるようにします.
また,脂肪の多い魚に含まれる脂質のイコサペ
ンタエン酸(IPA)は,超低比重リポたんぱく(VLDL)の低下作用があり,その結
果,中性脂肪の蓄積を減少させるので,適正エネルギーの範囲内でとるのがよいでしょう
.
また,たんぱく質源である卵,肉,魚などは,摂取しすぎれば,エネルギー量の過剰と
なりますから,適正量とします.
◆食物繊維の多い食品は積極的にとります
野菜類や海藻類,きのこ類などの食物繊維の多い食品は,満腹感が得やすく,エネルギ一
のとりすぎを防ぐため,積極的にとります.
◆過度のアルコール摂取を避けます
過度のアルコール摂取は,肝臓に中性脂肪として貯えられやすいので,できれば禁酒が望
ましいでしょう.
とくにアルコール性脂肪肝の場合は,禁酒によって,肝臓の脂肪浸潤が
ほとんど完全に消失するといわれています.
ただし,アルコールを再び過剰に飲みはじめ
ると脂肪肝は再発するため,将来にわたり禁酒かもしくは少量で足りる習慣を身につける
ことが,きわめて重要となります.
また,飲酒の適正量は個々人により異なりますから,
脂肪肝が消失するまで禁酒したのち,週に1日くらいの割で飲酒し,検査結果をみながら
適正量を確認するのが望ましいでしょう.
◆肥満者は,食塩の強い食品を控えます
食塩は,食欲を増進させやすいため,干物や漬物などの塩蔵品や,めん類や丼物などの味
の付いた主食は控えたほうが楽に減量できるでしょう.
とくに夕食の過食,夜食は控え
ますとくに夕食の過食は,エネルギーを脂肪組織に貯えやすいため,控えるようにします.
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