生活習慣病
Welcome
Welcome

糖尿病



食品選択・調理法、にあたっての留意点





★多脂肪・高エネルギーの食品は避けます

糖尿病の食事療法を始めるにあたって,とくに食べてはいけないという食品はありません .しかし,脂肪の多い魚とか肉類,また甘い菓子などは高エネルギーのため注意が必要で す.




★鮮度の良いものを逮びます


材料を選ぶ場合,鮮度の良いものにしましょう.

新鮮な魚や野菜などは,生で食べてもそ れだけでおいしいものです.
鮮度の落ちたものは,つい濃い味付けにしたり,油料理にせ ざるをえなくなり,高エネルギーの料理となります.




★かさの多い食品、低エネルギーの食品を利用します


かさの多いお頭付きの魚やえび,骨付き肉などはボリューム感をもたせ,満足感を得やす い材料です.

さらに,糖質の少ない野菜類やノーエネルギーの海藻,きのこ類,こんにゃ くなどをじょうずに利用しましょう.



調理にあたっての留意点




★計量の習慣を身につけます


用意すべきものは,計量スプーンとカップと秤,そして食品交換表です.
目安量を身につ けるためには,いろいろな食品を計量してみる必要があります.

ただし,交換表に記入さ れている分量はすべて食べられる正味の分量ですから,材料を計量する場合,皮の付いて いるもの,骨付きのものなど廃棄量を頭に入れて計ってください.




★味付けは簿味にします


調理にあたっては,味付けを薄くしましょう.

濃い味付けでは,主食の量がつい多くなっ てしまいます.
とくに,砂糖の使用量の多いすし,すき焼などは控えめにし,炊きこみご はんやしゃぶしゃぶに変えたほうが望ましいでしょう.




★酸味,香味をじょうずに利用します


しょうゆや砂糖を控えるには,酸味を利用すると効果的です.

ポン酢もよいのですが,す だち,ゆず,レモン,だいだいなど,天然の柑橘類を利用すると薄味でおいしくいただけ ます.

そのほか,香りの強いしそ,しょうが,みつば,みょうがなども使ってみましょう




★よいだしをとります


昆布やかつお節などでよいだしを使用することも一つの方法です.

 


★油は控えめに,脂肪分は脂抜きして利用します


油は1gで9kcalもエネルギーがありますから,空揚げとサラダのように合わせて使 用したり,昼食も夕食も油料理ということのないように気を配りましょう.

また,脂肪の 多い肉類などは茄でて使用するか,網焼きにして余分な脂肪を落として使いましょう.

鶏 肉などは皮の部分に脂肪が多いため,除いて調理するとよいでしょう.

油揚げや厚揚げな ども一度湯通しすると比較的油を取り除くことが可能です.
いずれにしても,糖尿病食は 病人食ではありませんから,家族みんなで偏食せず,腹八分目という原則を守り,楽しく 食事をしてください.






◎糖尿病性腎症








■たんばく質制限がある場合

 


★食品のたんぱく質含量に注意します


魚介類,肉類は食品によってたんぱく質の含有量に大きく差があります.

たとえば糖尿病 の食品交換表では,「表3」の食品1単位当たりのたんぱく質の平均は9gとなっていま すが,実際には4〜20gと大きな差があります.
したがって,できるだけたんぱく質の 少ない食品を選ぶことが重要です.

 


★肉類


鶏の胸肉,もも肉,手羽肉,豚ロース肉などを主に選びましょう.

 


★魚介類


脂肪が少なく,たんぱく質の多いひらめ,たら,かれいなどの白身魚は使用量は控えて, はまち,さんま,さば,ぶりなどの脂肪の多い食品を利用するとよいでしょう.

 


★乳・乳製品


カルシウムの補給のためには必要な食品ですが,たんぱく質を多く含む食品でもあるため 必要量にとどめます.
またこれらの食品はリン含有量も高い食品です.したがって,過剰 摂取にならないように注意 しましょう.

 


★大豆・大豆製品


これらは,植物性たんぱく質の中でも良質なたんぱく質を多く含む食品の代表ですが,動 物性食品に比べると,たんぱく価は低いものです.

そこで,たんぱく質の制限が厳しいと きに,良質のたんぱく質を効率よくとるためには,植物性たんぱく質に偏らないようにし ます.




★野菜類


腎症が軽症な時期はとくに控える必要はありませんが,たんぱく質の制限が厳しくなるに 伴い野菜類の量も制限します.

その際注意することは,ほうれんそう,カリフラワー,ブ ロッコリー,もやし,芽キャベツなどはたんぱく質を多く含む食品なので,これらの食品 の合計を1日100g以内とします.




★塩分制限がある場合


加工食品はできるだけ避け,新鮮な材料を用います.塩分の多い塩さけ,干物,イクラ, すじこ,たらこ,塩辛,佃煮類,練り製品なども避けます.

また,これらの食品は塩分だ けでなく,添加物としてリンを含む食品も多いので,できるだけ控えるようにします.

厳 しい減塩には,調味料として減塩食品を利用するとよいでしょう.




■カリウム制限がある場合


いも類,果物,野菜類にはカリウムが多く含まれています.

カリウム制限の必要な場合に は,とくに蒸しいも,バナナ,ほうれんそうなど,カリウム含量の多い食品は控えましょ う.




■エネルギー補給の必要な場合は、特殊栄養食品を利用します


たんぱく質の制限に伴いエネルギー量が不足しやすくなります.
その際は特殊栄養食品と して低たんぱく食品,低甘味ブドウ糖重合体製品,中鎖脂肪酸製品などを利用するとよい でしょう.

 




調理にあたっての留意点







★たんぱく質制限がある場合かさを多く見せる工夫をします


たんぱく質源の食品は,いずれも多くは主菜の材料になる食品です.

このため,できるだ けこれらの製品を使わないようにし,いも類や野菜類の利用を工夫します.

また,たんぱ く質源の食品を使った副菜も控えめにします.
しかし,主菜にたんぱく質源の食品を使わ ない場合はそのかぎりではありません.
いずれにせよ,少量のたんぱく質源の食品を,た とえばフライ,てんぷらなどにしてかさを多く見せるようにします.




★塩分制限がある場合


塩,しょうゆ,みそなど極力控えます.滅塩の調味料を利用するのも一つの方法ですが, 次のような工夫も心がけましょう.




(1)材料の持ち味を生かします.

(2)酸味(だいだい,ゆず,すだち,レモンなど)の汁をでき上がった料埋にかけた    り,香味野菜(しょうが,にんにく,しそ,みょうが,セロリーなど),香辛料    (わさび,辛子,七味唐辛子など)を使用します.

(3)だしをきかせます.

(4)和え物は食べる直前に味付けします.

(5)肉類,魚,野菜(ねぎ,なすなど)は,焼き料理にしてほどよい焼き目をつけ,    焦げ口の旨味を利用します.

(6)所要量の範囲内で油料埋をじょうずに利用します.炒め物,ムニエルなどの料理    に酸味をプラスするなどの工夫をするとよいでしょう.




★カリウム制限がある場合


茄でたり洗うことによりカリウムは滅少しますから,生野菜は切ったら水に浸します.

ま た下処理として,いも,野菜類は一度たっぷりのお湯で茄でます.果物の場合は,生より も缶詰のほうがカリウムが少ないのでじょうずに利用しましょう.



◎肝臓病を合併した場合







◆食品選択にあたっての留意点


消化のよい良質なたんぱく質を含む食品,ビタミン・ミネラルの豊富な食品を選ぶように します.

 


★卵


良質なたんぱく質に恵まれた栄養の高い食品であるため,コレステロールが気にならなけ れば1日1個は便用します.




★魚介類,肉類


食品によってたんぱく質の含有量に大幅な差があります.

できるだけたんぱく質が多く脂 肪が少ない食品を選びます.魚介類ではたい,ひらめ,かれい,たら,いさきなど,肉で は鶏ささ身,牛もも肉,牛肩肉,豚もも肉,ヒレ肉などです.

塩分の多い塩さけ,干物, イクラなどの魚卵,添加物を含む練り製品などは,塩分の問題だけではなく,たんぱく質 源としても良質とはいえないので控えます.




★乳・乳製品


たんぱく質以外にカルシウムを多く含むため,栄養のバランスのうえからも欠かすことは できません.

エネルギーの厳しい制限がある場合はローファット牛乳,スキムミルク,カ テージチーズなどの脂肪の少ない食品を利用するとよいでしょう.
また,牛乳にスキムミ ルクを加え濃厚牛乳としてもよいでしょう.

 


★大豆・大豆製品


植物性たんぱく質の代表的なものですが,大豆そのものより大豆製品の豆腐,納豆,厚揚 げなどを使用しましょう.

 


★野菜類,果物


ビタミン,ミネラルを多く含む旬の新鮮な食日を選びます.緑黄色野菜にはカロチン以外 にビタミンCやビタミンB1,B2なども多く含まれています.

したがって,野菜の摂取 量の1/3はほうれんそう,にんじん,カリフラワー,ブロッコリーなどの緑黄色野菜で とるようにしましょう.
これらの食品はビタミン,ミネラルの他に,食物繊維の供給源で もあります.
この食物繊維は,食後の血糖上昇を抑制するため,積極的に摂取したいもの です.
しかし,肝臓の機能の程度によっては,消化・吸収に負担をかけないように,繊維 の多すぎるものや堅いものは控えるようにします.




★油脂類


油は極端に制限する必要はありませんが,ラード,へットなどの動物油は避け,リノール 酸,オレイン酸など,新鮮な植物油を用いるようにします.

 


★アルコール飲料


原則的に禁止とします.






調理にあたっての留意点







良質なたんぱく質,ビタミン,ミネラルが過不足なく,必要なだけ摂取できるようにいろ いろな食品を組み合わせます.

また,油っこい料理は避け,新鮮な食品をさっぱりと薄味 で調理するよう心がけましょう.




★魚介類,肉類


魚介類,肉類などのたんぱく質源の食品を主菜とします.

また,たんぱく質源の食品を使 う副菜も積極的に取り入れるようにします
.主菜や副菜でもたんぱく質の摂取量が不足す るときには,汁物の具に卵,豆腐,肉および魚介類などを利用することも必要です.




★野菜類


生で食べる場合はビタミン類の損失が少ないのですが,かさが多く必要量を摂取すること は困難です.

おひたし,煮びたし,炒め物などの調理により加熱し,ボリュームを少なく すると多く摂取できます.






◎妊娠時





◆食品選択にあたっての留意点


良質なたんぱく質である卵,

牛乳・乳製品,

肉,

魚,

大豆製品を積極的にとります.




★ 牛乳・乳製品


カルシウム,ビタミンA,B1を豊富に含んでおり,妊娠中には不可欠の食品です.

指示 エネルギー量の少ない場合は,ローファット牛乳,スキムミルク,カテージチーズなどの 脂肪の少ない食品を利用します.




★魚介類,肉類


新鮮なものを選び,肉はなるべくたんぱく質が多く,鉄吸収のよいものを取り入れます.

また,鉄補給のためのレバーは,新鮮で弾力のあるものを選ぶようにします.レバーの苦 手な人は,レバーペースト,レバーのくん製を利用してもよいでしょう.




★野菜類,果物


旬のものを選びます.

これらの食品はビタミン,ミネラルのほかに,食物繊維の供給源で もあります.この食物繊維は,食後の血糖上昇を抑制するため,積極的に摂取したいもの です.






調理にあたつての留意点

 



★献立は種類を豊富に・・和洋析哀など


1回の食事は一品料理にならないよう,料理の種類を豊富にすることが大切です.

また同 じ調理形態のものばかりにならないようにすることも大切です.

和食中心だと塩分が多く なり,洋食中心になると脂肪の過剰摂取となりますので,料理は和洋折衷に組み合わせる ことがポイントです.




★カルシウム源の牛乳・乳製品は間食に利用します


カルシウム,鉄はとくに不足しがちな栄養素であり,努めて摂取していかなければなりま せん.

カルシウムの一番の供給源は牛乳および乳製品ですが,これらはエネルギーも高い ため,間食にとるようにすると,他の食事とのエネルギーバランスがとりやすいものです.




★鉄分は動物性たんぱく質,ビタミンCを含む食品との組み合わせで補給します


鉄分の補給は,一度にたくさん摂取するよりも,動物性たんぱく質,ビタミンCを多く含 む食品との組み合わせでより吸収を促進させましょう.

なお,毎食ごと鉄分を多く含む料 理がつくれないときなどは,切干しだいこん,ひじき,大豆製品などを使った常備菜をつ くっておくと便利です.













左側のフレーム内にmenuが表示されている場合は、
使用しないで下さい。
TOPに戻る