トプコン RE300 の修理


RE300
 東京光学の製品であるが、名機と言われたREスーパーとは質感の点で遠く及ばない。  1978年の発売であるが、コストダウンに主眼を置いた造りで、言葉は悪いが「粗雑」で「安物」な感じである。唯一のメリットは軽いボディで手軽にエギザクタマウントを楽しめる点だろうか。  本機は巻上げができない、巻き戻しレバーがグラグラのジャンク品を入手したものである。露出計は電池を入れると動作することが唯一の救いである。  修復が可能かと、裏蓋を開けると、肝心のシャッターチャージを行う金物が変形して、変形部に亀裂が入っている状態だった。どうも、どこか固着したかしたところを、無理やり巻き上げようとして変形させてしまったらしい。誰かが修理しようとしたらしく、ネジ山もつぶれておりどうしようもない状態である。しょうがないのでしばらく放っておいたが、今回同等品を手に入れたため部品の移植による復活を試みた。

RE300
 ネジ山がつぶれていたため、ルーターで溝を掘り込んでマイナスドライバーで外した。ネジ自体も腐食が見られ固着していたようだ。

RE300
 問題の金物を取り出す。変形した部分を直そうとするとポキリと破断してしまった。ここは代替品を使用するしかない。

RE300
 トップカバーを外すため、巻き上げレバーを外す。最初に化粧カバーをゴムを当てて取り外した状態である。ネジはすべて順ネジ。この写真のマイナスネジにはキズが見られるため分解歴があるようだ。各段階で写真を撮ったが、オリジナル通り組み上げられているか不安である。

RE300

RE300

RE300

RE300

RE300

RE300
 このかに目のネジを最後に外せはOK。

RE300
 トップカバーを外しました。

RE300
 巻き戻しレバー側です。
RE300
 プリント板を外した上体。グラグラしていた原因はこのネジ止めされたプラスチック部品が根元から破断していました。これは他の機種でも経験があります。経年変化でプラスチック強度が落ちてしまうんですかね?ここも多機種から移植しました。これで何とか使えるようになりました。最後にモルトを毛糸で代用して完成です。


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