ミノルタ HI-MATIC 7sIIです。40mm F1.7、シャッター優先EE、マニュアル可、距離計搭載と魅力ある仕様になっています。輸出専用機ということで個体も少なく結構な人気機種で値段も高いため、魅力はあるもののちょっと縁遠い存在でした。今回難はあるもののこの機種としては結構安く入手できました。 外観はきれいな状態ですが、レンズに少しふき傷があります。マニュアル動作には問題ないようですがオート不良という状態です。 電池を入れると露出計の針は振れます。ただし振り切れ状態で、シャッタースピードを変えても変化しない状態です。さっそく分解。前に分解歴があるようで各部のネジが緩んでいました。まあ分解は楽なのですが、どういじられているのか不安がよぎります。 調整用の可変抵抗器を回してみてもほとんど変化なし。でも一杯に回しきると僅かに針の動きが変化します。配線自体は問題なし。各部の状態をテスターで当たっていくと、動作自体はしているようですが、どうもCdSが劣化している可能性大です。 外したCdSです。両端の抵抗値の変化を計ってみました。曇り空の窓際での測定です。 遮光した状態で860Ω、光が当たると169Ωでした。これに調整用可変抵抗5kΩが直列につながっています。これでは抵抗値が低すぎて電流が流れすぎているわけです。 受光素子の交換が必要です。ジャンク部品箱をあさってみました。 これはジャスピンコニカ(C35AF)についていたCdSです。 同じ条件で抵抗値を測定してみました。 遮光した状態で18.9kΩ、光が当たると1.3kΩでした。使えそうです。形状が違いますがなんとかなりそうです。 こちらはヤシカ AUTO FOCUS MOTORについていたものです。この素子は何でしょうか?シリコン受光素子かな? こちらも同じ条件で抵抗値を測定してみました。 遮光した状態で370kΩ、光が当たると1.1kΩでした。うーむ?どうでしょうか? 無難にCdSを選択しました。形状が缶ケースに入っておらず、寸法が不足していましたので、スポンジで押さえ込みテープ固定しました。 可変抵抗器で露出調整。ほぼ可変抵抗の真ん中あたりでOKでした。これでオートも復活です。どんな写りをするのか楽しみです。 |