沖縄・西表島 1997年5月


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1997年4月28日から5月6日まで、西表に行っていました。

西表でぜひ探してみてほしい魚は、カスリフサカサゴとダンゴオコゼです。どちらもサンゴのすき間に住む5cmくらいの魚で、「日本産魚類生態大図鑑」「山渓カラー名鑑 日本の海水魚」にしか載っていません(ダンゴオコゼは写真集には登場しますが)。どちらも同じ種類のサンゴに住み、ひとつのサンゴに両方いることもあります。サンゴの区別は簡単なので、最初に教えてもらえば、すぐに自分でも見つけられるようになります。

崎山
西表島の西の端に近いところにあり、世界最大と言われたアザミサンゴ(最近は傷みが目立つ)で知られるポイントです。サンゴの浅瀬から枯れサンゴと砂の斜面がつながり、深いところは目の粗い砂地になっています。浅瀬には大きなサンゴの根があり、アカククリ、小さいナポレオンなどの巣になっています。斜面にはセナキルリスズメダイやハタタテハゼ、共生ハゼが多く、深いところにはオキナワサンゴアマダイのコロニーがあります。
ウミガメもよく現れるところで、今回は大きなアカウミガメが寄ってきました。

サバ崎
漢字では「鮫崎」と書いて「さばざき」と読みます。リーフから一気に20mまで落ち込み、その先は目の粗い砂の斜面が続いています。深いところに、スミレナガハナダイがいます。紫色のオスと、黄色のメスは、ふだんは別々にいますが、ときおりオスがメスに向かって求愛行動をする様子を見ることができます。
潮通しが良いところなので、ウミガメやイソマグロも現れます。リーフの上は、コガシラベラやセナスジベラが群れています。今回は、どういうわけかハゲブダイのメスが群れを作っていました。

仲ノ神島 西
大物スポットとして有名な仲ノ神島ですが、ここは浅くて流れもあまりなく、初心者でも大丈夫なポイントです。とはいえ、生物はとても多く、離れ小島ならではの豊かな海を実感できます。
サラシの出る浅瀬(ゴマニザがいます)からトンネル(アオギハゼなど)を抜けると、サンゴと砂地が交互に連なり(アカハチハゼがいる)、沖は一面のサンゴといった具合で、地形の変化も楽しめます。
カスリフサカサゴとダンゴオコゼはたくさんいます。セダカギンポもいますので探してみましょう。コブシメの繁殖行動も(タイミングが合えば)見られます。

仲ノ神島 東の根
西表を代表するビッグポイント。潮流が非常に強く、潮止まりを見計らって行きます。もちろんねらいは回遊魚で、イソマグロ、ギンガメアジ、カスミアジなどの群れが見られます。潮が全く止まってしまうと何も出ないので、潮止まりの少し前、エキジットの時にちょうど止まるくらいのタイミングで入るのがベストです。
ここはまた、ダイナミックな地形でも有名です。海底から垂直に切り立った根がいくつも並んでいる様子は、他では見られないものです。
意外なことに、日本では少ない2種類のゴンベ、ヒメゴンベとベニゴンベがここに住んでいます。ゴンベの仲間は、本来あまり泳がないものですが、どうしてここにたどりついたのか、考えると不思議です。
今回は、根と根の間のU字型の水路に、のんびりと漂う16匹のイソマグロの群れと、数匹の大型のギンガメアジが見られました。

今回は大物運に恵まれ、崎山のカメをはじめ、イソマグロ(あちこちに出た、計6回)やネムリブカ(妊娠中)、カッポレ(リーフのすきまで追いかけっこ)など、ほとんど毎日見ることができました。





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