花火

【花火師小宮について】

 大学時代、オーケストラの合宿では、最終日打ち上げ(コンパ)の後、花火をやっていた。当時はただの手持ち花火中心の花火だった。
 花火に目覚めてしまったのは、『スキーの便利帖』(堀井憲一郎著 双葉社刊)の「冬の打ち上げ花火 連射の快感」というコラムによるところが大きい。ここには今までなかった「危険な花火の楽しみ方」(本文より)が紹介されており、それを実行に移したのが、忘れもしない大学4年の夏合宿である。この本には、打ち上げ花火の連射の仕方だけでなく、東京は浅草橋の花火屋マップまで乗っており、当にそれに従って、花火屋めぐりを実行した。(ちなみに『スキーの便利帖』は1989年に刊行された本で、当時流行っていた『極楽スキー』を越える楽しいスキーの楽しみ方の本である)
 合宿の最終日、練習の合間を縫って(4年生にもなって)花火の準備にいそしみ、無事、改造花火「ノストラダムス」を成功させた快感から、しばらくは(大学院になってからも...)合宿というと花火を準備することになってしまった。そこでついた呼称が「花火師小宮(別名:小宮師花火)」である。とにかく、花火を打ち上げる緊張感がなんとも快感で、その後飲み直すのがまた格別なんである。
 大学卒業後はしばらく花火からは遠ざかっていたが、現在は市民オーケストラで復活し「化学班」の呼称を頂いている。
 大学では後輩に花火師を継承したが、彼は、本当の打ち上げ花火を揚げて、拍手喝采だった。私もそろそろ挑戦したいと思っているので、今後に乞うご期待というところか。今度の春には煙火打揚従事者の講習に参加しようと思っている。

【花火の内容】

 ふつーの方にはまねしていただきたくないが、おおざっぱに花火大会のメニューを紹介すると、
 (以下の映像はその復活した市民オーケストラの合宿時に撮影したもの)

  1. 大玉(市販品)の打ち上げ花火(「菊花」を使うことが多い)
  2. 25連発花火をさらに束ねて500連発(みんなで数えるが途中で訳が分からなくなる)
  3. ドラゴン花火の連射(噴射系花火のこと、「三度花開」「蝶舞銀花」なんかがきれい)
  4. 打ち上げ花火の連射(「夏祭り」「銀燕」「彩礼花」など)
  5. もうこの頃にはギャラリーも火に慣れてきているので、手持ち花火で遊んでもらう
  6. もう一回打ち上げ花火の連射
  7. ノストラダムス打ち上げ(ロケット花火が降ってくるので、100m以上離れてもらう!)
  8. ロケット花火の連射(ロケット花火が横に飛んできて危ない!決死の点火隊)

てな感じである。昨夏には、手持ちのナイアガラをやってみたがこれは危険である。(楽しいんだけどね)
 花火の凄さは、本に書いてあった通り、単位時間当たりに使う金額でだいたいが決まる。上記のメニューで浅草橋で買うとだいたい2〜3万円ぐらいである。これをおよそ30分で使いきるのだからやっぱり道楽には金がかかるってことだ。

 注意しなくてはならないのが、花火以外の準備。

 ちなみに、ターボライターは花火を点けるのには便利だが、火薬のかすが着くので掃除が大変。バーベキューで使うような「チャッカマン」タイプの少し離れて点火できるライターが良いだろう。これも掃除は必要だが。
 まねはしてもしなくても、準備は忘れずに。


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