身体に効く栄養成分・食材・調理方法
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高脂肪食もスタミナ食
ところで、グリコーゲンさえしっかり蓄積すれば、パワー、スビード、スタミナ対策は完
璧と考える人が多いようですが、それだけでは完全ではありません。
グリコーゲンは必ず
しもスタミナのすべてを支配しているわけではありません。
あくまでもグリコーゲンを消
費し尽くすと、スタミナ切れが起きるということで、一回三時間以上のハードトレーニン
グや、マラソン、トライアスロンのような長時間にわたる競技の場合を除いて、スポーツ
中にグリコーゲンが不足してしまうという事態はめったに起こりません。
スタミナを基本
的に支配する元締めは脂肪です。
脂肪のエネルギー代謝が体のスタミナを左右します。
渡
り鳥が大海原を渡るとき、冬眠動物が冬眠にはいるときなど、たいへんなスタミナを必要
とするわけですが、彼らは渡りや冬眠の前に体内に脂肪をしっかり蓄積します。
また、ト
レーニングでスタミナがつくと、スポーツ中ばかりでなく、通常の生活時間や睡眠時にも
脂肪を多く分解するようになります。
これは、スタミナづくりのトレーニングをしていな
い人と比べると、はっきり分かります。
トレーニングによってスタミナをつけると、脂肪
のエネルギー代謝が活発になるのは、心肺機能が向上し、筋肉の毛細血管網が発達して、
筋肉への酸素供給能力が高まることによるのです。
また、このとき筋肉にミオグロビン(
鉄)が増えて、筋肉の酸素貯蔵機能が高まります。
さらに、エネルギー生産の袋ともいえ
るミトコンドリアの数が増えて、脂肪の分解能が高まるためです。
食事からとる脂肪は、
血中でカイロミグロン脂肪になりますが、これを筋肉の毛細血管壁のリポたん白リパーゼ
が分解して、脂肪酸を筋肉内に取り入れます。
このような組織の働きもトレーニングによ
って高まります。
また、貯蔵脂肪は脂肪細胞内でホルモン感受性リパーゼの作用で分解さ
れます。
これが血中に脂肪酸として放出されるわけですが、こうした働きもトレーニング
で促進されます。
脂肪のエネルギー代謝が高まるということは、グリコーゲンの消費を節
約しながらスポーツができるということであって、スタミナをつける重要な条件の一つで
す。
したがって、食事の面からスタミナづくりを考えるなら、結論としては、脂肪の工ネ
ルギー代謝を高める力を持つ高脂肪食をとることです。
ただし、高脂肪食はグリコーゲン
・ローディング効果の点では、高炭水化物食に劣ることを頭に入れておく必要があります
。
グリコーゲン・ローディングには二つの方法があります。
一つは、日頃、高炭水化物食
を食べておいてグリコーゲン・ローディングに入る方法、
もう一つは、日頃は高脂肪食を
食べていて、数日間だけ高炭水化物食に切り替えてグリコーゲン・ローデイングに入る方
法です。
さて、どちらの場合がより効果的なグリコーゲン蓄積を望めるでしょうか。
この
問題について最近明らかになってきたのは、高脂肪食から高炭水化物食に切り替えるパタ
ーンのほうがより有効らしいということです。
一般に炭水化物の多い食事をしている日本
選手よりも、日頃は脂肪の多い肉料理を食べていて、競技前の一〜二日だけ高炭水化物に
切り替える欧米選手のほうが、有効なグリコーゲン・ローディングをしているわけです。
このことが、日本選手よりも欧米選手のスタミナが優れている理由の一つかも知れません
。
現在はステーキや高脂肪食よりも炭水化物がものをいうと口癖にしているチャンピオン
たちのほとんどが、チヤンビオンの座を獲得するまでは、ビーフステーキを食べ、高脂肪
食をとっていたことを告白しています。
スタミナが最大に要求されるアイスホッケーの選
手であるブラッド・パークやデニス・ポトビン、ゴーディー・ホーのように、ステーキの
たん白質と脂肪こそが、パワ−とスタミナの源だと信じている選手もかなりいます。
大リ
ーグの投手ノーラン・ライアンや内野手のグレイグ・ネットルズも、スタミナには肉が決
め手になるといっています。
高脂肪食品の食べ方について、一言アドバイスしておきます
。
タ食に高脂肪食品をとると、不必要に貯蔵脂肪を増やすことになり太るので、なるべく
朝食にとるようにしましょう。
朝のタイミングなら、脂肪をとっても太りにくいからです
。
アメリカのチャンビオンたちも、食物繊維とかビタミン、ミネラル、そして炭水化物を
重視して、ステーキのような脂肪の多い肉をさける食生活が当たり前になってきました。
年齢的にも二○歳代の後半や三○歳代に入ると、それほどの高脂肪食は不要であり、逆に
負担になります。
それが現代の健康ブームを反映して、必要以上に炭水化物が尊重され、
高脂肪食が敬遠されている埋由のようです。
しかし、世界の民族の中でスポーツの世界記
録を書き替え、覇者を多数輩出しているのは、ほかでもない高脂肪食民族である事実は見
のがせません。
少なくとも、チャンビオンを目指す人なら、ビーフステーキや高脂肪食が
持っている栄養効果を軽んじてはいけません。